第191号 売上の狙い撃ち

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  第191号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-6212-2930 小林 祐司
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        今週のコンテンツ
■ 今週のまちおこし─『 売上の狙い撃ち 』
■ 地域再生行脚100 -No.41-
  ~ コンセプトは明確に ~
            大阪 道頓堀 極楽商店街
◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇
  
 ■ 売上の狙い撃ち
 こんにちは、小林です。観光振興でまちおこしを考える
ある自治体がこのように言っています。「ホテルの活性化
とまちの活性化は表裏一体。宿泊客を増やし、ホテル・旅
館の売上を確保することが、小さな自治体であればまちの
活性化にもつながる。」
 今日はそのように考えているホテルの話です。
 
 この半年間はなんとか前年度の売上を上回りました。年
間の主要な月も含めて昨年を上回り、「やれやれ今期は何
とかいい業績になりそうだ」と油断したのがいけなかった
のでしょうか。下半期に入った最初の月は残り1週間を残
して昨年よりも20%も業績が下がる状態にまで落ち込み
ました。
 さて、大変。一月ごとの業績を的確に伸ばしながら、昨
年よりも今年、今年よりも来年の業績をプラスにし、それ
をまちの活性化につなげていく。そう考えているだけに、
自分達の業績不振がまちの不振を招くと、急ぎ手を打つこ
とになりました。緊急措置の打ち合わせにて様々な意見が
出ましたが、最終的には「新規の方にも利用されやすいよ
うに、宿泊料金をラスト3日間に限って半額とする。これ
により緊急の売上を確保するとともに、宿泊時には高い満
足度を提供して、その後のリピーターにつなげる」という
意見に落ち着きました。その後、決定事項を各新聞社に伝
えて記事にしてもらい、同時にお客さまが喜ぶようなイベ
ントや商品についても一緒に掲載してもらえるようにしま
した。掲載日時はお客さまが増える土曜日の朝。記事には
ホテルの色んな魅力を盛り込んでもらいました。これはレ
ストランや売店の業績も付帯的に伸ばす、という戦略が盛
り込まれたが故のことです。
 今回の手段でよかったと思えることがいくつかあります。
●お客さまにとって価値があると思える情報をかき集める。
●かき集めた情報をメディアに素早くアピールする。
●広告・宣伝効果が最大になるタイミングを見極める
●安易や割引ではなく、戦略的な割引により、売上確保と
 ともに今後の業績につなげる
 といったところです。
広告宣伝費はほぼ0円。しかも決定から実行が始まるまで
の会議を含めた所要時間は、2時間といったところでしょ
うか。実に素早い動きでした。
結果としてこの施策は成功しました。予約が3日間で2~
3組しかなかったところが、数日後には10倍近い数字に
跳ね上がりました。同時にレストランや売店の売上にも貢
献し、その月の業績は当初ほどひどい減収にはならずにす
みそうです。
 今回は何としても売上を確保せねば、という緊急措置で
したが、実はこういった月次計画を年度単位に落とし込み
「●月にはこの方法でこれぐらいの売上を確保する」、と
いうプランとして、計画的に実行していけば、ホテルや旅
館の業績は驚くほど回復します。確かに働くスタッフのモ
チベーションも重要ですが、計画的で戦略的な運営活動で、
まずは売上を伸ばすことも非常に効果的な方法です。
皆さんのまちにも宿泊客は訪れると思います。どうせなら
連泊してもらい、地域の魅力をじっくり堪能してもらうこ
とが、活性化の上で重要だと思います。それが事前の戦略
に沿って実現され始めたら、地域活性化は飛躍的に進むこ
とになるでしょう。(小林 祐司)
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○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して
いる。「農」を通したまちおこしの研究も進めている。
★このホテルは広告・宣伝や販促活動の反応が高まって
きました。半年前から続けてきた情報発信の効果をジワ
ジワと実感しています。(^^) 
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■ 地域再生行脚100 -No.41-
~ コンセプトは明確に ~
            大阪 道頓堀 極楽商店街
みなさん、こんにちは。地域ブランド創造チームの杤尾
です。
本日の行脚は、大阪市は道頓堀の極楽商店街よりお送り
いたします。極楽商店街と聞くと、普通の商店街のよう
な印象をうけますが、実は道頓堀に聳え立つ商業施設と
いうカテゴリーになります。1年前にオープンしてから
これまでに年間120万の人を集める、非常に集客力の
強い施設になっており、いまでは大阪の観光拠点となり
つつあります。
【強さは明確性】
この商店街の強さ、それは自分たちの目指すべきところ、
いわば”核”をしっかりと定めていることです。商店街
の目指す場所とは、昭和20、30年代の大坂。大阪が
非常に元気だった時代といいます。確かに見回してみる
と、内装から壁に貼ってあるポスターまでもが、コリに
凝っています。
しかも、それだけではありません。大阪といえば、その
特徴はなんでしょう。そう”食”と”芸”です。例えば
商店街には星の数ほどに飲食店がテナントとして入って
います。商業施設のコンサルから言わせると、少し多い
のでは、、、と思うくらいでしたが、話を聞けば納得!
実はこれらの飲食店は、すべて商店街のスタッフが食べ
歩き、こだわりをもってテナント誘致したものばかりな
のです。簡単に言えば、関西の名店を集めているのです。
【コンセプトの明確化】
極楽商店は、活況を呈しています。しかし、その奥に感
じられるものは、やはり研ぎ澄まされたコンセプトの明
確化でしょう。船井総研でも、長所一番とは言いますが
どうしてもその長所伸展は中途半端になりがちです。
もっと多くのケースが、この極楽商店街のように戦略的
にものを考え、コンセプトを設定できたならば、一つ一
つの地域にとっての優秀な施設、人材が育ち始めるので
はないでしょうか。(杤尾圭亮)
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○執筆者紹介 杤尾 圭亮(とちお けいすけ)
 船井総研入社後、地域ブランド創造チームの創設する。
これまでに、多くの地域を行脚し、地域活性化の核をさが
し続け、多くの地域の活性化に携わっている。
現在は、特にPFIのアドバイザリー業務によって、地元
の、地元による、地元のための公共事業として、地域完結
型のPFIを提唱し、コンサルティング業務として進めて
いる。
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