第186号 ターゲットの設定

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  第186号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-6212-2930 小林 祐司
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        今週のコンテンツ
■ 今週のまちおこし─『 ターゲットの設定 』
■ 地域再生行脚100 -No.36-
  ~ 馬路村村長から私への手紙 ~ 高知県馬路村
■ 林業・材木関係の方々に向けセミナー
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 ■ ターゲットの設定
 こんにちは、小林です。先日、あるレジャー施設にご
支援に行ってきました。その際に今後客層をどう設定し
ようかという話が出ましたが、プールに温泉、とゴルフ
コースといろんな施設を複合して所有しているだけに、
老若男女のどこにターゲットを定めるべきかといろいろ
な意見が飛び交いました。「これからは超高齢化の時代
だから年配客だろう」、「いや若い女性でも安心してこ
れる施設を目指すべき」などなどどれも正しく、でもど
れにも絞れずに、意見はなかなか集約されません。
 地域に各年代層がどの程度住んでいるか、観光入込み
はどれくらいかといった基本情報は当然調べてあっても
サービスの内容により若い方や年配、女性や男性の利用
状況も大きく変わるだけに、思い切った客層の絞込みは
簡単なことではありません。こんな場合はどうすればよ
いでしょうか。
 主な考え方は2つあります。ひとつは、老若男女すべ
ての客層に対応することは難しいので、ターゲットをメ
インとサブの2つに定めるケース。メインを年配客、サ
ブを女性客といった具合です。もうひとつは、あえて客
層をひとつに絞り込むことです。この場合、周辺に相応
の人口が存在しないと中々事業維持が難しく、まちおこ
しでは、一点にターゲットを絞りこむケースはどちらか
というと少ないといえます。
 ただ、どちらの考え方でも共通して言えることがあり
ます。自分達が一番得意としているサービスを軸に考え
るのです。温泉、ゴルフ、プール、アイススケートなど
の複合施設であってもどの部門が一番の長所なのか、ど
のサービスが一番知名度があって競合に対して優位な位
置にあるかなど、いくつかの切り口で考えていくと、あ
る程度それらが見えてきます。明確になったところでタ
ーゲットを定めていくのです。
 よく、温泉によるまちおこしをお手伝いしていて「温
泉は老若男女のどの客層にも受け入れられるので、うち
は特にターゲットを定めていません。誰もが楽しめるこ
とを目標にしています。」というご意見を聞きます。確
かに状況によっては決して間違ってはいませんが、多く
の成功事例を見ていると、ある程度はメインターゲット
やサブターゲットを絞る必要はあると感じます。
 黒川温泉の女性に対する安全宣言や、数多くの自治体
のユーターン誘致活動など、対象を絞ることでその後の
行動が明確になり、実行性が高まることからも、この考
え方が非常に重要なことがわかります。まちおこしを進
めるには、あらゆる戦略が必要です。価格、商圏、客層
商品、プロモーションなど様々な戦略のうち、客層戦略
についてもひとつ明確にしてみてはどうでしょうか。そ
の後の目標の実現などに大きく貢献するはずです。
(小林 祐司)
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○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して
いる。「農」を通したまちおこしの研究も進めている。
★2007年は、団塊世代が定年に入ります。余暇時間
を我がまちで!と思うのならば、年配客の懐具合を考え、
より具体的な戦略を練ってみては?(^^)
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■ 地域再生行脚100 -No.36-
    ~ 村長からの私への手紙 ~ 高知県馬路村
今回は、直接行脚していないのですが、行脚した気持ち
としてそれ以上の喜びを頂いたので、メルマガの読者様
にそのご報告をしたいと思います。それは、10月上旬
に京都にて足を運んだシンポジウムがきっかけです。
馬路村といえば「ごっくん馬路村」が有名ですが、先日
とある材木関連のシンポジウムでお会いしました。
その方は、馬路村村長兼・馬路村森林組合理事長兼・株
式会社エコアス馬路村代表取締役社長という素晴らしき
肩書きの方でした。シンポジウム終了後にお話をして、
その後に、私が手書きのお礼文を送ったのです。すると
その返信がありました。返ってきたのは送ってから4日
後のことでして、それはそれは感動してしまいました。
いままで、初めて出会って名刺交換をさせていただいた
方は、私はたいていすぐにお礼文を書いているのですが、
今回、トップ級のトップの方が、それに対してすぐに返
信をしていただいたというのは初めての経験だったので
す。大きく驚いたのは3つです。
①自らの手書き返信
②スピード返信
③地場の間伐材の商品で返信
こんな名もなき若者に自らの文字で手紙を送っていただ
いたということ。それだけでも凄いと思います。それか
ら届いて読んだらすぐのご返信だったので、そのスピー
ドも凄いのです。さらにもうひとつが、馬路村の杉の間
伐材で創った「うちわ」での返信というのが凄いのです。
凄いとしか表現しておらず芸がないのですがが、本当に
凄いのです。
うちわ。これは直径20cmくらいの円形のうちわで、
杉の間伐材で創られていました。間伐材というのは、果
物で言う「間引き」されていらなくなったような弱い木
々です。この間伐材を有効利用しようというのが最近の
時流でして、森林資源の循環、持続可能性と健康を実現
しているひとつの方法です。この「うちわ」はとてもに
おいが良いのです。杉の香りがフワっと香ります。トッ
プ自らが営業マンと化して宣伝して、営業し、そのブツ
をプレゼントするということのインパクト。やはりファ
ンを増やす努力をトップ自らが行っているわけですね。
刺さらないものはいないでしょう。非常に驚いたのが、
この「うちわ」弊社の若手社員に大人気でした。120
円切手で送れるという魅力のみならず、うちわとしての
商品そのものに魅力があると思います。あとは、ロゴや
マークがあれば嬉しいかもしれませんね。国産の材木は
独自の加工を施し、様々な地域から、皆様の前に今後た
くさん現れてくると思います。それにしても、馬路村の
村長には惚れました。これこそ株式会社馬路村といわれ
るゆえんなのでしょう。村長のことが大ファンになりま
した。そして、馬路村のファンになりました。
(古川大輔)
◆エコアス馬路村サイト
 ⇒ http://www.ecoasu.co.jp/
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○執筆者紹介 古川 大輔(ふるかわ だいすけ)
経歴は農学部卒、同大学院卒で船井総研入社。今年度か
ら大学院時代の専門を活かしながら、地域創造・活性化
チームを創設。
現在「名もなき市町村のブランド化戦略」に挑戦してお
り、常に「持続可能」と「利潤追求」の2つのテーマを
追求している。
特に、林業・山村の活性化と、国内の材木需要の掘り起
こしに全国を奔走している。
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