第136号 赤字削減に必要なこと

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   第136号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-5434-7656 小林 祐司
       E-mail:info@machiokoshi.net
──────────────────── 1,828部発行───
         <<<今週のコンテンツ>>>
■今週のまちおこし──赤字削減に必要なこと
■船井総研からのお知らせ
───赤字削減のための簡易診断コンサルティング  
───発見!わが社のまちおこし 
■注目のメルマガ情報
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■ 赤字削減に必要なこと
 こんにちは、小林です。全国の自治体数が3,000を割ったとい
う話を聞きました。つい数年前まで3,800ほどあった事を考える
と市町村合併もいよいよ本格的といったところでしょうか。
 市町村合併に伴いよく持ち上がる話として、「合併までに第
3セクターや自前の関連施設の赤字を何とかしたい」というの
があります。
 ここで「赤字削減」について、2つの面から考えたいと思いま
す。当然のことながら赤字を減らす場合「コストを削減するか」
「売上を伸ばすか」について検討することになります。
 コスト削減の特徴としては、電気を半分消したので電気代が
いくら削減できる、極端な話として従業員を半分にしたら人件
費は半分になるという様に、ある程度計算が可能です。ただし
電気を消すことで施設全体が薄暗くなったり、人件費を減らす
ことでお客さまへのサービスレベルが下がることがしばしば起
こります。行き過ぎたコスト削減は、スタッフのやる気を下げ
ると同時に、お客さまに迷惑をかけるなど経営を根底から揺る
がしかねない事態を招きます。実際、そういった施設にも出会
いますが、現場にはマイナスの雰囲気が満ちていて、赤字削減
どころではないという事もあったりします。
 一方、売上アップによる赤字削減はどうでしょうか。売上を
あげるためには経費を減らすのではなく、外に向かって販売促
進活動を仕掛け(集客アップ活動)、訪れたお客さまにお金を
使っていただくこと(客単価アップ活動)が必要です。販売促
進・広告宣伝費が必要になり、むしろ経費は大きくなりますが
売上が伸びるに伴い、業績は改善するのでスタッフやお客さま
を含め施設全体が活性化していきます。
 このように書くと、赤字削減には売上アップがいいようにも
思えますが、こちらにも弱点があります。売上アップにかかる
費用対効果が予測しにくいという部分です。平たく言えば「い
くらチラシを巻いたらどれくらいお客さまが来館し、売上がど
れくらい伸びるの?」の部分がハッキリしにくいのです。その
ため一旦経営が赤字に入ると、先の読めない売上アップの施策
よりも計算しやすいコスト削減に向かう施設が多いのもわかる
気がします。
 さてここで、「うまくコストを抑えながら売上を伸ばしてい
く」、そんな方法があるとしたら皆様はどうするでしょうか。
「そんなうまい方法はない」と思う方も多いでしょうが、いろ
んな工夫やアイデアを駆使して「そんな方法」を実践されてい
る施設は実際にあります。効果実証済みの成功事例を少しご紹
介しますと、
 ●営業時間外の露天風呂温度の低下を抑え、燃料費を年間で
  50万円近く削減
 ●館内レストランの利用率を高める為、原価のかからないお
  つまみを無料サービス。販促費を抑えつつ飲食売上を向上
 ●周辺の幼稚園で書かれた塗り絵を館内に掲示。園児の両親
  や祖父母が来館しやすいチラシを配布することで、経費を
  かけずに集客を向上。同時に客単価アップも実現
 ●電気使用量のピークをコントロールして年間電気料金を80
  万円以上削減
 ●スタッフモチベーションアップのためのユニークな方法で
  一般に知られる「三角ゲーム」を駆使。スタッフ同士の協
  力体制を形成し、サービスレベルと売上が飛躍的に改善
 意外と思われる方もいらっしゃると思いますが、これらは全
てお客さまの満足度、つまりサービスレベルを下げることなく
実施されていることです。
 コスト削減と売上アップは、どちらも非常に重要です。放っ
ておくととんでもない事態に陥ります。バランスが大事なこと
は言うまでもないですが、それにはうまくやるための「情報」
が必要だと思います。
 こういったテーマを支援しながらいつも感じますが、赤字削
減のひとつの大きな要因は、あまりにも「情報」が足りないと
いう事でしょうか。
 これから市町村合併が進むにつれ、「町の施設を何とかした
い」というお話がまだまだ増えると考えます。コスト削減と売
上アップ。皆様の施設ではどのように取り組み、解決していく
のでしょうか。             (小林祐司)
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○今回の執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 某建設コンサルタント会社にて地質調査を担当していたが、
調査中に環境問題意識に目覚めて退職し、インドに渡る。
 インドではNGOのボランティア活動を通じて食糧問題へ
の関心が高まり、帰国後生協に入社、地域密着の生協活動を
担当。
その後退職して船井総研入社。現在は、官庁や民間を問わず
まちおこし・地域振興の業務を続けるかたわら、週刊まちお
こし編集長を担当している。
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■ 船井総研からのお知らせ
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 どういった考え方・行動が必要かをご提案いたします。
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  まちおこし編集長(小林)までどうぞ。
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