第095号 分散と集中

■ 分散と集中
 先日久しぶりの休暇を取ることができ、静岡方面へ旅行をしま
した。
その道中、東名自動車道を走っている時に、『清水インターまで
2㎞』という文字を見つけると、『すしだ!』と叫びながら清水
インターで車を降りました。
 ご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、静岡県清水市は、
漁港で有名な町で、現在ではサッカーJリーグの清水エスパルス
でも有名です。
 そこでなぜ、『すし』なのかというと、漁港で有名であること
から寿司があるのは当然なのですが、そこにはすしのルーツなど
を展示していある『すしミュージアム』と全国各地の有名すし屋
をはじめとする10店舗ほどのすし屋が集約している『すし横丁』
という、テーマパーク飲食があるのです。
 休日ということもあり、すし横丁は大変混み合っており、特に
回転寿司の店舗は長い行列ができていました。
 一見すると、『単なるすし屋が集合している』と見受けられま
すが、じつは同様の店舗や商材・サービスを一箇所に『集中』す
ると、お客様の立場からは『選択する楽しみ』というものが生ま
れてきます。最近のお客様の購買行動は、『単なる物買い』から、
『購入までの決定を楽しむ』という形に変わってきています。こ
の購買行動の変化にあわせたキーワードのひとつが『集中』なの
です。
 みなさまの地域にもさまざまな地域資源があることと思います。
特に提供・訴求することができるテーマや商材・サービスがある
場合は、それに徹底して『集中』してみてはいかがでしょうか。
もし、それらが見つからない場合は、『分散して探り、それらの
中から最も効果のあるものを特定し、集中して全面的に展開する』
ということを行います。
 例えば、数多くあるまちおこしの資源のなかから、いくつかに
ついてホームページなどから情報提供して反響を探ります。そし
て良かったものについて、集中して全面的に提供・訴求していく
という方法です。
 このようなことを興奮しながら話していると、一緒にすしを食
べていた妻は、『話しながらおすしを食べるよりも、食べるのに
集中したほうが美味しいんじゃない?』と。私に『集中』するこ
との大切さを教えてくれました。(日江井)

地方創生セミナーのご案内

コンサルタントコラム

ページのトップへ戻る