第075号 自分たちにできること

 夏らしくない8月もとうとう終わってしまいましたが、夏は
楽しめましたか?
 私の夏の終わりといえば、麻布十番の納涼祭りです。麻布十
番とは、六本木(東京・港区)の近くにある、少し前までは鉄
道が走っていなかったため、『陸の孤島』と呼ばれたの商店街
のことです。(現在は2本の地下鉄が通っています)
今年の納涼祭りは8月22日(金)~24日(日)間で開催さ
れました。
 通常のお祭りは『屋台のプロの方』が出店されることが多い
と思いますが、麻布十番はその方々に加えて、商店街の各商店
が出店する屋台の数が多いのです。
たとえば魚屋さんはサザエのつぼ焼きやイカの丸焼きを、化粧
品屋さんは化粧品のセール、洋服屋さんは洋服のセール、タイ
焼き屋さんはタイ焼き、焼肉屋さんはキムチとタン塩と冷麺な
どなど非常にバラエティーにとんだ出店が集合します。
祭りという形態をとっていますが、実際に販売しているものは
日常的に販売しているものと変わらないと思います。でもそれ
がかえって嬉しいのです。
 以前お仕事をしたある過疎の村では、『きのこ食べ放題』を
秋祭りのなかで実施していました。
これも日常的にあるものを提供しているに過ぎません。しかし
たくさんのお客様が、この食べ放題を楽しみに訪れていました。
 私達は何かを行おうと思うと、特別なものやことをしようと
考えがちです。しかし、他の地域から来るお客様にとっては、
特別なもの(コト)よりも、その地域ならではの、その地域で
しか楽しめないもの(コト)を体験したいのではないでしょう
か?
 自分たちのできること、自分たちの目の前にある日常を知っ
ていただくことからはじめる。これが最も費用や時間をかけず
にできて、かつ来ていただく方々に一番楽しんでいただける方
法なのではないでしょうか。(日江井)
◆麻布十番商店街ホームページ
⇒ http://www.azabujuban.or.jp/

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