【週刊まちおこし】急拡大するインバウンドの回復 ~ 6月期訪日外客数 データを読み解く~

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日本全国で猛暑の日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

今年は、コロナ禍で中止を余儀なくされた多くの花火大会が今年は復活し、
地方でのにぎわいに花を添えています。
小中学生は夏休みが始まった所も多く、家族連れでの外出等も増えて、
ますます地域のにぎわいが大きくなるでしょう。

さらに!!!
今年期待できるのがインバウンドの回復の進行です。

3月のメルマガで予測させて頂いた通り、
現在は、さらにその回復がすすみ
地方経済の活性化への貢献が期待されます。

そこで、 今回は、インバウンドの最新動向について、
「日本政府観光局(JNTO) 」や観光庁によって
発表された統計データをもとにお伝えしていきます。

ぜひ、皆様の地域の活性化にお役立てください。

それではどうぞ!

日本政府観光局(JNTO) 「訪日外客統計」からみるインバウンドの動向

まずは、7月19日に「日本政府観光局(JNTO) 」から発表された
6月の訪日外客数を基にお伝えいたします。

6月の訪日外客数は、207万3,300人であり、
1月あたりの訪日外客数としては、新型コロナウイルス感染症の拡大により
訪日外客数が大幅に減少した2020年2月以降、初めて200万人を突破しました。

2019年の6月と比較すると、72.0%となっており、
まだ少し、2019年の水準には戻り切っていませんが、
かなり、インバウンド市場が回復してきたといえるのではないでしょうか。

続いて、6月の国・地域別の訪日外客数を見ていきたいと思います。
2023年 1月~6月の総数で客数が多い国は
1位 韓国 約312万8,000人(2019年比 81.0%)
2位 台湾 約177万人   (2019年比 71.4%)
3位 米国 約97万2,000人 (2019年比 111.1%)
となっています。

また、2019年1月~6月期の客数と比較して、
同水準以上の人数が来日している国があります。
それらの国は、、、
シンガポール(2019年比 118.0%)、
ベトナム (2019年比 118.9%)、
メキシコ  (2019年比 110.7%)です。

このように見ると、6月までの上半期の時点では、
東アジアや東南アジアからの訪日外客数がインバウンドの回復を
支えていることが分かります。

一方で、2019年の6月で最も多く日本を訪れていただいていた
中国からの訪日外客数は、2019年対比だと、
23.7%とまだまだ戻りが遅れていることが分かります。

2023年3月の段階では、2019年対比が11%であったため、
少しづつ回復しており、今後の回復が予測されます。

観光庁 「訪日外国人消費動向調査」からみるインバウンドの動向

つづいて、観光庁が実施した2023年4-6月期の訪日外国人消費動向調査によると、
同期の訪日外国人旅行消費額は1兆2,052億円となっています。
2019年同期比で、95%となっており、
訪日外客数の回復よりも先行して、消費額の回復が進んでいることが分かります。

1人当たり旅行支出を見てみると、
20.5万円となり、2019年比でみると、32.0%増加していることが分かります。

国籍・地域別に少し、詳細をみていきたいとおもいます。
1人あたりの支出金額では、
英国(約35万8千円)
中国(約33万8千円)、
オーストラリア(約33万7千円)、の順で高くなっています。

2019年比からの伸び率では、
ドイツ     +64.4%
シンガポール  +61.8%
米国      +54.4%
となっており、1人あたりの支出金額も大きく伸びていることが分かります。

さらに費目別の旅行支出を見ると
宿泊費が最も多く、35.0%となっています。
2019年比だと6.1%増えています。

費目別で、国・地域の特徴を確認すると、
・宿泊費への支出が最も多いのは、ドイツ
・飲食費への支出が最も多いのは、フランス
・買物代への支出が最も多いのは、中国
などの傾向があることが分かります。

ここまで、直近2023年6月までのインバウンドの
基本データを見てきましたが、いかがでしたでしょうか。

皆さまの地域でも、これから訪日外国人の方々が訪れられるかもしれません。
それに向け、地域全体でおもてなしできるように準備をしておきましょう!

具体的には、
・多言語への対応
・海外の方が多く利用するキャッシュレス決済の導入
・SNS等のWebを活用した海外の方への発信
・海外の方が日本ならではの体験ができるような体験・サービスの設定
などがあげられます。

お越しいただいた観光客の方々が、快適に旅を楽しんでいただけるように、
言語への対応やキャッシュレス決済等の対応が進める事がまず重要です。

さらには、SNSなどの海外の方もご覧になれる媒体での発信に加えて、
海外の方が楽しんでいただけるような仕組み作りが必要です。

今後も週刊町おこしでは、
引き続き、インバウンド対策事例等も随時配信していきますのでどうぞお楽しみに!

【出所】JNTO 訪日外客数(2023 年 6月推計値)
(https://www.jnto.go.jp/statistics/data/20230719_monthly.pdf)
観光庁 訪日外国人消費動向調査(2023年1月~6月)
(https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001619990.pdf)

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