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こんにちは。第2回目は新潟県小出町の小出郷文化会館の事例をご紹介しま す。「文化会館」と言いますと、箱モノといわれる施設の中でも象徴的な存在 です。全国各地で多くの公共文化ホールが誕生していますが、すべてのホール が本当に住民にとって必要なのかと疑問視されるケースも少なくありません。 小出町は7年前に文化会館建設の話が立ち上がった事を機に、真に住民や地 域の為になる施設とは何か、を皆が真剣に考えるようになり、公共の文化施設 としては珍しく、「文化を通じたまちの活性化」に成功したケースです。この 事例で驚かされることは、施設の計画から運営にいたるまでの全てが住民主導 型で進められ、現在もそれが続いている事です。先日、館長の桜井俊幸氏と成 功要因について話し合う機会を得ました。 桜井館長が語った成功の理由は、1.計画の初期段階から住民が意見を出し 合い、皆が納得する明確なコンセプトを打ち出 した。2.自分たちの意見が 計画に反映され、住民も責任感をもって取り組んだ。3.館長を民間から選出 した。4.イベントの際は必ず住民がボランティアとして企画・運営に関わり、 今もそれは続いて いる。といったことでした。 現在オープンしてから7年が経過していますが、大ホールの稼動率は年々高 まり、ここ2年間は90%を超えています。この文化施設がいかに住民に支持 され、地域の文化活動をサポート、育成しているかを示す数字です。箱モノが 是か非かという議論ではなく、施設を最大限に活かそうという住民の機運や運 営のソフトが大切だということをあらためて感じさせられる成功事例です。 (小林 祐司)
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