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■今週のコラム 【地方創生臨時交付金活用 例08【ワーケーション施策:事例編】
10月になり、東京都が新たにGotoキャンペーンの対象に加わることなど 新型コロナウィルス感染症とどう経済活動と両立を図れるか、 重要な局面になってきています。
Gotoキャンペーンの除外解除となった東京都は 全国の約10%を超える人口を擁しており、 観光業、宿泊業への大きな影響が予想されます。
中でも多くの人が集まるであろう土日祝への対応ではなく 平日の需要も取り組もうと、観光業が力を入れているのが ”ワーケーションへの対応”です。
今回は、そんなワーケーションの対応とポイントについて 事例をベースにお伝えできればと思います!
■地方創生臨時交付金活用事例集 対象番号
77サテライトオフィスの開設等支援事業 85インキュベーション促進観光対応等空き店舗活用等事業
■ワーケーションとは何か?
新型コロナウィルスの感染拡大によって テレワーク、リモートワークが浸透が進み、 職場以外での仕事をする場を探す動きが出てきました。
その中で、広まったのが”ワーケーション”という概念です。
ワーク × バケーション
観光地やリゾート地など休暇先で仕事を行う働き方を意味する造語です。
リフレッシュしながら仕事ができ、 生産性が向上するのではないかと働き方改革の推進への期待がされています。 実際、心身のストレス反応が約40%低減し、 仕事のパフォーマンスが約20%向上したと データを発表している企業も存在します。
宿泊業でも、ワーケーションプランを設け 仕事用のデスクを新たに配置し、 新たな客層をつかもうとする動きも出てきています。
ワーケーション需要が獲得できることで、長期滞在につながり 地域との関係、良さをより深めていけるなど地域活性化として さらに注目を集めていく制度になっています。(コワーケーション)
■参考事例【和歌山県 白浜町】
白浜町は、和歌山県の南岸に位置する、人口2万人ほどの町です。 もともと保養所も多く、ワーケーションとしての知名度も高かった 白浜町がワーケーションにおいて一躍有名になったのは、 アメリカのIT企業であるセールスフォース・ドットコムの サテライトオフィスが進出した当りからです。
まず最初に、なぜ同企業が進出を決めたのか、、、 それは、
1、交通アクセスの利便性 2、リゾート地である 3、自治体関係者による受け入れ態勢
の三つが理由として挙げられている。
それぞれ紐解いていくと、、、 アクセスの良さは、小さいながら南紀白浜空港があり 羽田から直行便が出ています。 空港から市街地までは約5分となっています。
2つ目のリゾート地ということで、シーズンには観光客が多いため 市内には、夜でも家族でごはんを食べに行けるレストランがあります。 そのため、家の中だけでの生活ではなく、 外での生活も楽しめる環境があるため選ばれたそうです。
3つ目の自治体関係者による受け入れ態勢についてですが、 ITインフラの整備はもちろん 地域を挙げて呼びかけをして誘致を行っていたと言われています。 遠方から白浜に移動した人の生活支援に直結するサービスを提供するために 携帯アプリの開発を行うなど、受け入れた先の整備にも力を入れています。
また、移住者への地域情報発信だけでなく、 地域住民と企業をつなぐ役割も果たしたそうです。 具体的には、IT企業ということで、プログラミング教室を 教育委員会との協働で開催し400名以上が参加画あったと言われています。 自治体が主体となって双方の交流の場を生み出していったのです。
次に実際の移住者の生活環境についてです。
オフィスは町にあった地区40年の保養所を町が買い取り、 リフォームして格安で賃貸しています。
社員はというと、基本的には住居は自由ですが、 職場から5分ほどのリゾートマンションを中心に通われている方多いとのことで、 なんと、都内出の通勤時間より往復で平均1時間50分短縮されたという データもあるとのことです。
結果として、 3カ月間で80名が白浜町でワーケーションを行い そのうちの4名が移住を決意されました。
また、気になる生産性ですが、 通勤時間が減り、仕事以外の時間が増え ストレスが軽減したことにより、社員の生産性が20%上がったという データが出ています。
白浜町は、今でこそワーケション先進地となっているわけですが 利用者のニーズ、地域のニーズをうまくくみ取り、成功しています。
ぜひ、今後のワーケーションにご活用ください。
次回は成功のポイントをまとめ、 自治体としてどのように需要を獲得していくか、 利用者ニーズのくみ取り方、 地域住民のニーズのくみ取り方のポイントについて 次週お伝えできればなと思います。
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