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■ 行脚100 こんにちは、小林です。今年もとうとう大晦日を残すだけとな りました。今年のみなさんのまちはどうでしたか。成果のあった ところ、いまひとつだったところと様々だとは思いますが、どち らにしても来年は飛躍の年にしたいものです。 さて、今年も仕事を通してまちおこしに携るいろんな方々と、 たくさんのやりとりをさせていただきました。その中で多かった のが、「これらのアイデアはどうですか?どれを採用し、どのよ うに進めたらよいでしょうか。」というご質問です。 これは、漠然としたアイデアがいくつもあるものの、それらの成 功した状態がイメージ化できていないため、いつまでも漫然とし たままでいる状態から出てきた言葉だと思います。 一言ではお答えできませんが、どんなやり方で解決するにして も、意識しておかねばならないことがいくつかあります。そのひ とつは、「成功しているところを知る。」ということです。この 単純なことは、私ども船井総合研究所のコンサルタントも取り入 れていて、出張の合間や休日を利用して実践している方法です。 私ごとになりますが、仕事で競合店の調査をすることがしばし ばあり、そのときは実に多くのお店を回ります。繁盛していると ころ、あまり繁盛していないところなどを1日に何軒もまわり、 それを2日間も続けると、お店の前に立つだけで、繁盛店かそう でないかが、何となく予想できるようになります。 実際にお店に入った後に、最初の予想が覆されることは、ほとん どありません。調査は2~3日で終わることが多いですが、もう 何日か続ければさらに濃い情報まで見通せるようになります。 船井総研には、「行脚100」と言われる考え方があります。 これは、コンサルタントが自分の仕事やテーマに関連したお店や 施設を、とにかく100ヶ所まわるというものです。100ヶ所 見れば、どんな人間でも繁盛しているお店とそうでないお店の違 いがわかるようになります。 それだけではなく、どれくらいの売上げがあるか、集客数はどれ くらいか、スタッフは何人くらいいるか、何故この店が繁盛して いるかまでもがわかるようになります。言い換えれば成功の方法 がルール化できるようになるのです。 よく店をひと目みて客数や売上言い当てたりすると、びっくりさ れることがありますが、これは超能力でも何でもなく、単に経験 則が確立しているということなのです。 もし今ひとつ打開できないという思いがありましたら、来年は この「行脚100」にトライしてみてはいかがでしょうか。モデ ルにするテーマを設定しながら、とにかくたくさんの事例を見れ ば、必ず何かしらのヒントを得ることができます。 冒頭の話しに戻りますが、皆さんの漠然としていたいくつものア イデアが一本の線上にスパッとつながる答えも見つかり、それを きっかけに大きくまちおこしが伸展するかも知れません。 今年も様々なまちとの出会いがありました。来年もより多く、 より素晴らしい出会いをしたいと思っています。皆さんとの良い 出会いを期待しつつ、今年最後の「週刊まちおこし」を終えたい と思います。来年もどうぞよろしくお願いします。 (小林) ——————————————————– ○今回の執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ) 某建設コンサルタント会社にて地質調査を担当していたが、 調査中に環境問題意識に目覚めて退職し、インドに渡る。 インドではNGOのボランティア活動を通じて食糧問題へ の関心が高まり、帰国後生協に入社、地域密着の生協活動を 担当。 その後退職して船井総研入社。現在週刊まちおこし編集長。
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