第354号 まちおこし実践コンサルティング手法 調査編 その2

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  第354号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-6212-2930 杤尾 圭亮
       E-mail:info@machiokoshi.net
────────────────── 2,174部発行───
こんにちは!!週刊まちおこし 編集長のトチオです。
今年は暖冬ということで、花粉症がはやくも猛威を振るっ
ているようですが、みなさんは大丈夫でしょうか?
さて、いよいよ、実践コンサルティング手法が始まって二
週間が過ぎ、今回は立地調査についてお伝えできそうです。
商売の80%は立地で決定するといわれるほど大切な調査
になりますから、ぜひ参考にしてください。それでは、ど
うぞ!!
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        今週のコンテンツ
■ 今月の「まちおこし実践コンサルティングの手法」 
         2月版 「調査編 その2」
■ 今月のまちおこし特集
『クリエーター No.08 松場 登美 氏 インタビュー』
■「年度末 まちおこし講演 キャンペーン」
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■ 今月の「まちおこし実践コンサルティングの手法」
  2月版 『調査編 その2 立地調査とは』
 こんにちは、相良(さがら)です。まちおこしを考える際
自分達の『立ち位置』を知らねばなりません。そのために、
●自分たちのまちは、どんな立地に存在しているか
●持っている資源は何か
●組織体はどうか
これらを見つめ直す必要があります。
【おのれの立ち位置を知る】
今週は最初の部分、『自分たちのまちは、どんな立地に存在し
ているか』についてですが、これがいわゆる「立地調査」とい
われるもの。「うちのまちは、立地が悪いね~」とか「隣町は
場所がいいから観光客が多いんスよ」といった話を時折聞きま
すが、一般の会話でも語られるほどに立地は成功要因としてポ
ピュラーであり、そのぶんシッカリした実態把握がその後の成
功にかかせません。
 一般に立地調査の大きな項目は、交通アクセス状況、人口・
産業・地域特性、競合環境です。それぞれ以下の様になります。
●交通アクセス状況
 ⇒周辺地域間を結ぶ主要道路沿い、又は高速道路のインター
  近くにあれば、車でのアクセスは便利、それとは別に駅前・
  駅中立地なら、駅利用者に便利、といったもの。ぶっちゃ
  けた話ですが、ここが恵まれているケースは少ないです。
  調査の際「交通アクセス評価=×(バツ:要するに最悪)」
  は結構あります。
●人口、産業、地域特性
 ⇒地元人口が大きければ、足元向けのまちおこしを探り、少
  なければ足元商圏に加え観光客の利用も視野にいれます。
  産業特性や地域特性は、以前から行われてきた産業やまち
  の歴史、かつて繁栄した逸話なども把握しますが、ここも
  ぶっちゃけ話だと、まちおこしの調査依頼が来るのは、大
  きな足元人口、産業がないから「頑張ってまちおこししな
  くてはいけない」からな訳で、結構な確率で「人口、産業
  特性評価=×」となります。
●競合状況
 ⇒「まちおこしの競合」という視点で周辺地域を見ます。隣
  町は有名菓子で観光バスが必ず立ち寄っている、あるいは
  有名なワイン工場を訪れる県外客が多い、という周辺のま
  ちを観光入込み客数、地域商品の売上等を見ながら、競合
  との強弱関係も含めて把握します。意外にも「競合状況評
  価=×:自分のまちがメチャ弱い」となるケースは少ない
  です。理由は、成功しているまちおこしよりも失敗してい
  るまちおこしが多いという事もあるでしょうし、実際は隣
  町と全く同じ路線を目指す事はあんまりないからとも言え
  ます。路線が違えば、競合する必要も薄れます。
ここで補足しますと、調査項目はまちおこしの種類によって実
際は多少変わります。例をあげると日本に多い「温泉を活用し
たまちおこし」では、
・施設の視認性
(例:主要道路から施設がよく見えるか⇒見えないとドライブ
 客に無視されるというか、気づいてすらもらえない)
・敷地の状況(例:開発する建物は、敷地が狭いと様々な制約
 を受ける。よくあるのは、露天風呂つくる場所がない、あっ
 ても覗かれてしまう・・・等)
・周辺商業施設
(例:単独の施設で集客するか、周辺に商業施設があって相乗
 効果で集客するか)
等の視点が追加で必要になります。
【立地評価の本質:評価は材料にすぎない】
 さて立地評価の活かし方に話題を変えます。仮に全ての調査
項目が「×:バツ」だったらどうでしょう。まちおこしは絶望
でしょうか。そんな事ありません。全部バツだからこそ成功す
る事もあります。
 実例ですが、交通アクセス=「×」、人口、産業=「×」、
競合状況=「×」のまちおこしが、一発逆転大成功したことが
あります。巨大な半島の先端に位置し、最寄空港から車で3時
間半(当時)、他にアクセス方法なしというとんでもない立地
にかかわらず大繁盛している観光旅館があり、旅館のおかげで
地元は多大な観光客を獲得してました。成功要因を探っていく
と、
・交通が不便だからこそ「秘密の隠れ家」を演出できる
・人口、産業が乏しいからこそ、「ひなびた雰囲気」を演出で
 きる
・競合が半島の根元にたくさんあるからこそ、別の事業戦略を
 模索した
といったことが浮かびあがりました。評価は「全部が『○』だ
からこうしましょう」、「全部『×』だから、逆にこの方法で
いきましょう」など、手法を決める目安にすぎず、調査で最初
にやる立地評価がオール『×』だからといってお先真っ暗にな
る必要は必ずしもありません。立地評価は要するに「おのれの
立ち位置」を知るための一要素であり、「戦略構築のための部
分的な材料」である事がおわかりになると思います。
 とはいえ、自らの足元を見つめ直すことなくして、次の一手
は決められないだけに、立地調査をおそろかには決して出来ま
せん。立地調査は、調査項目がハッキリしていて実施しやすく
調査の中でもだいたい早い段階で行われますが、調査の結論に
大きな影響を及ぼす重要項目。この部分をシッカリと行い、以
降の強固な戦略に十分に活かしていただきたいものです。
(相良 祐司)
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『クリエーター No.08 松場 登美 氏 インタビュー』
http://www.machiokoshi.net/100angya/reports/index.html
島根県の奥深く、遥か昔から歴史の舞台に登場した、地域が
あります。そのまちこそが、世界遺産に近いとされる石見銀山
です。
石見銀山の魅力、もちろん、銀山としても魅力もあるのですが
それ以上に面白いのが”人”です。
その試みは、いわゆるボランティアガイドや様々な特徴的な
企業などの人と組織に集約されます。
その中でも今回 特集するのは、観光カリスマでもある
松場 登美さんです。松場さんは、石見銀山にオシャレな
空間 ブラハウスをオープンして、アパレルを中心とした
様々なオリジナルの工芸品を売っています。
しかし、松場さんが最初から大成功していたか、というと
そうではありません。人間だれしもがターニングポイントを
持ちます。
では、松場さんのポイントは一体どこにあったのでしょうか?
そもそも、松場さんが地域のクリエーターとして駆り立て
られた理由はどこにあったのでしょうか?
詳しくはレポートにて!!!
http://www.machiokoshi.net/100angya/reports/index.html
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