第226号 違いを見るセンス

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■ 今週のまちおこし─『 違いを見るセンス 』
■ 地域再生行脚100 -No.76-
~ 最高の選択と集中 ~ 【米国 ブランソン】
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 ■ 違いを見るセンス
 こんにちは、小林です。昨年だったでしょうか?こん
な格言を書物で見ました・・・。
「すべての山が同じような高さで同じような形に見えた
としたら、それは自らの目が曇っているに他ならない。
目の前に見える山は、すべて高さも形も違っているので
はないか」
 
 先月のこと。ある企業でセミナー講座を担当したとき
こちらが話した事に対してうなづいたりメモをとったり
と、非常に熱心に聞いてくれている方がいる一方、逆に
あまり反応のない方もいたりと、聞く側の姿勢が2つに
分かれたことがありました。講座後のアンケートを見る
と、熱心だった方々のコメントは「前後左右に揺さぶら
れるような内容ばかりでした。今日から現場でやらなく
てはいけない事がたくさんあって、ドキドキします」と
非常に前向きな感想が書かれていましたが、講座を聞い
ている最中にあまり感心がなさそうだった方のアンケー
トは、「既に実施していることも多く、もっと別の話が
きければよかった」とやっぱり少し不満げな感想が書か
れていました。
 それから2週間位たってからでしょうか。電車に乗ろ
うとしたら、突然その企業から電話が入りました。出る
と熱心に講座を聴いていたスタッフからでした。「セミ
ナーで話してもらったとおりにやったらすごい結果が出
ました。ありがとうございました!」といきなりのコメ
ントで、業績数値の大きさに少し驚いたものの、こちら
としてはうれしい報告でした。しかし、そのお礼を言っ
てもらっている最中に、冒頭の「目の前の山は全て高さ
も形も違っているではないか」という言葉が頭をよぎっ
ていました。
 あのアンケートで「既に実施している内容ばかり」と
いったスタッフは、多分セミナーでお伝えしたことを実
践してはいないでしょう。しかし、同じ企業の同じ現場
にいるもう一人のスタッフは、同様の話を聞いて驚くほ
どの結果を出している・・・。ひょっとしたらアンケー
トで不満を言ったスタッフは、何かの理由で見えねばな
らない物が見えない状態になっていたのかなぁ、そんな
風に思ってしまいました。
 冒頭の言葉は、「物事のすごさや奥深さがつかめずに
何もかもが平坦・無感動に見えたとしたら、それは自分
の見方に問題があると疑ってみよ。他の者には、そのレ
ベルの高さがハッキリと見えているではないか」と、少
しドキッとするような戒めの意味があります。電話を切
りながら、自分も「違いを感じるセンス」を持ちつづけ
ねばいけないな、と思いつつ、支援先に向かう電車に乗
り込みました。(小林 祐司)
★驚いた業績アップの数字は、昨年対比の集客が113
 %!きっと講座の内容に情熱が付加された結果では
 ないでしょうか(^^)。
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○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して
いる。モットーは「コンサルタントは、業績上げてナン
ボ!」
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■ 地域再生行脚100 -No.76-
~ 最高の選択と集中 ~ 【 米国 ブランソン 】
こんにちは、今週は杤尾がまちおこし行脚情報をお伝え
します。今回お伝えしたいまちおこしの秘訣は
「選択と集中」です。
今回のテーマとなるまちは、以前もご紹介したことのある
米国はミズーリ州のまち ブランソンです。
どこがすごいのか。
それは、この町が人口6000人であるにもかかわらず
全米から約700万人の人を毎年呼び寄せているから
です。
■ その強さ 選択と集中にあり!!
では、この強さはどこにあるのか?
それは、最高の状態で選択と集中を行い、リスクを
とりながら、大きなリターンを得ている点にあります。
第一にすごいのがその劇場、6000人の町に49を
超える劇場が存在し、その席数は55000席。
この数、実にブロードウェイを上回ります。
しかしよりすごいのが、そのターゲットのしぼりこみ
です。実は、この町にきているお客さま、
平均年齢・・・56歳
平均年収・・・6万ドル
まさに、アメリカの古き良き中流階級を絵に描いた
ような人々、つまり日本で言う団塊の世代なのです。
その徹底の仕方はすさまじく、劇場のジャンルこそ
お笑いから、物まね、ダンス、マジック、歌謡曲など
様々ですが、ほぼ全てのコンセプトは、
古き良き、50年代、60年代なのです。
49の劇場、55000の客席の全てが、この年代に
統一されている、という二重の選択と集中があるか
らこそ、このようなまちおこしが可能になったといえ
ます。
■ いまこそ、地域の宝に選択と集中を!!!
しかし人はいいます。「それはアメリカの事例だろ」と。
しかし、賢人達は、日本でもこれを実践し、勝利を
勝ち取ってきました。私が大好きな二つの町を最後に
紹介しましょう。
川場村は、ターゲットを世田谷区というエリアで絞り、
村の一部を都会の人が考える理想の田園風景へと
変貌させました。現在4000人の村を訪れる60万人
の10%以上が世田谷区の住民です。
小布施町は、まちおこしのコンセプトをかれらの強み
である北斎の時代に集中しました。また同時にまちの
中心エリアも絞り込むことによって、独特の世界観を
持つ一区画をつくり上げることに成功しました。
両者ともに、徹底した選択と集中が見られます。
いつの時代も、成功と失敗は裏表の関係です。
リスクととらなければ、リターンを期待することはでき
ません。考えることも必要ですが、歩き出すこともまた
必要なのではないでしょうか。
皆様の新しい一歩を心から期待しています。
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○執筆者紹介 杤尾 圭亮(とちお けいすけ)
 船井総研入社後、地域ブランド創造チームの創設する。
これまでに、多くの地域を行脚し、地域活性化の核をさが
し続け、多くの地域の活性化に携わっている。
現在は、特にPFIのアドバイザリー業務によって、地元
の、地元による、地元のための公共事業として、地域完結
型のPFIを提唱し、コンサルティング業務として進めて
いる。
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