第225号 成功事例を貯める

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  第225号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-6212-2930 小林 祐司
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        今週のコンテンツ
■ 今週のまちおこし─『 成功事例を貯める 』
■ 地域再生行脚100 -No.75-
   ~コンセプトと営業力~ 【川場村】
◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇
 
 ■ 成功事例をためる
 こんにちは、小林です。全国の国民が旅行を計画する
この時期、どれだけ上手な取組みを行うかは全国のまち
おこしにとってとても大事なことですが、ちょっと聞い
てみたいことがあります。そう、それは「これ迄にうま
くいった成功事例・成功モデルを、ファイルにしていた
り共有情報ツールとしていつでも見れる状態にしている
か」です。
 手前味噌ですが船井総研では多くの場合、支援テーマ
ごとに「成功事例集」を作成します。アイデアに詰まっ
たときや新しい事例を探す際には事例集をパラパラとめ
くっていると、それだけで取り組む内容が定まってきま
す。「そうか、この事例を今回風にアレンジすればいい
じゃん!」ってな感じで、まちおこしと密接な温泉関連
のテーマなどは既に1000事例をも集めるにいたって
ます。
 まちおこしの場合では、
●当った広告・宣伝
●うまくいったスタッフモチベーションアップの情報
●売店商品が売れた接客トーク
●宿泊問合せの電話をクロージングする殺し文句
●まちの魅力で何が一番お客さまにウケがいいか
●まちまでの道の説明で最もわかりやすい伝え方
●リピーター化ノウハウ
などを、箇条書きと一枚の写真(そのとき使用したチラシ
や状況を移した写真)とでA4サイズ一枚に記録し、ファ
イリングしておく事がお勧めです。一枚つくる時間はざっ
と5分程度・・・。
 何年か前にこの話をした支援先では早速取り組んだ結果
今では100以上の成功事例をファイリングしていました。
新人スタッフが来た時の研修資料や新しく販促担当になっ
た人に「以前はこんな感じでやったらうまくいった」と説
明するときに使うなど用途は様々で、いずれも作成労力の
割りに効果は大きいようです。
 今年は既にカキ入れ時の夏がやってきました。ならばそ
れぞれ用意した仕掛けで集客やまちの活性化に取り組み、
終わった後にちょっとだけ時間をとって「成功ノウハウ」
を記録してみるといいと思います。後々にまちおこしのた
めのすごい財産になるはずです。(小林 祐司)
★成功事例集めが趣味になる人もいます。頑張って成功の
 虎の巻みたいにしてくださいませ(^^)。
————————————————–
○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して
いる。モットーは「コンサルタントは、業績上げてナン
ボ!」
◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇
■ 地域再生行脚100 -No.75-
      ~コンセプトと営業力~ 【川場村】
 古川です。今回はここ群馬県川場村に来ました。船井総
研のコンサルティングメニューである「視察同行&紹介&
勉強会」として某県某町の町長・課長と共に視察に行きま
した。
関越道に乗り70分。美しい田園の村、スキー場の村につ
きます。自然と共存する村、川場村でした。関東で二年連
続の人気ナンバー1の道の駅です。
⇒株式会社田園プラザ川場 (道の駅)
http://www.denenplaza.co.jp/
・ファーマーズマーケット(農家顔出し野菜売り)
・そばどころ
・川場ビール レストラン
・ミルク工房
・ビール工房
・ミート工房
・パン工房
・ブルーベリー館
・物産館
ここは首都圏のお客様も多いのですが、特産品の充実、とく
に地産地消にこだわった「食品」を提供しており、徹底的に
地産地消にこだわっています。田園風景に生える美しい景観。
三重のもくもくファームを髣髴させる外観で、無料食べ放題
の自然「ブルーベリー園」がすぐ裏の山にあります。
また本場ドイツで5年修行してきた工場長が作る地元の豚産
のハムソーセージ。地ビールの川場ビールは甘くてキリっと
していて美味です。ブランド化した「もちぶた」という地元
の肉を利用した生姜焼き定食(1300円)もまたこれはこ
れはジューシーでやわらかく肉厚もあり、たまらない美味し
さです。人気のオリジナル商品であるピュアアイスクリーム
もまた地元産のこだわりが伝わります。
年商約5億。パートアルバイト含めて80名ほどの雇用創出。
さて、なぜまたそんな素晴らしい道の駅ができたのか。総事
業費は約30億円だそうですが、時代背景は昭和50年ごろ
にさかのぼります。
~~~成功の要因を考える~~~~
1)世田谷区のために 外部コンサル
実はここは、東京都世田谷区の健康村です。一時は冗談でも
世田谷区と川場村の県を越えた合併論まで持ち上がりました。
小学校の林間学校で世田谷区の小学生は川場村を訪れそうで
す。またグランドや宿泊施設など各種施設は、世田谷区も管
理費を負担しています。毎年世田谷区は川場村に3~4億を
逆に川場村は世田谷区に約2000万円を投資する関係性。
一般的な、姉妹都市というレベルを超えています。
都市住民にウケる形で、今までの自然原風景を残した美しい
農村を描き消費者発想を貫いたことで、今の川場村があるの
でしょう。大学教授というコンサルも入っていたそうですが
この人の力も非常に大きいと村長はおっしゃっていました。
「これはすべて世田谷区のおかげです」というのですが、こ
こまで素直に世田谷区という外モノのご意見を反映した村政
はないでしょう。
そう、しかし世田谷区との出会いも必要必然であり、運では
なかったのです。
2)営業力 リーダーシップ
昭和50年に過疎地域に指定され、危機意識を持った村は観
光+農業というコンセプトで村づくりをしようとしました。
ただし長野県嬬恋村、群馬県赤城のように、市場抑制ができ
るほどの農産物を出荷はしていない。まねは出来ない、独自
の路線を歩もうとそこで少量多品目で地産地消をコンセプト
に、30年。今があります。
当時の首長のリーダーシップもあり、世田谷区の健康村構想
に選ばれたのですが、当時52箇所の候補があり、その中で
川場村が勝ち残り選ばれたのは何故でしょうか。それは、ひ
とえにまちづくりのビジョンを明確にし、そして、環境だけ
ではなく「営業」をしたからというのが大きいのです。今で
も色々な農産加工物は、ドンドンと営業して販路を広げてい
ます。やはり行政マンの営業力も大切ですね。
1)コンセプト
2)マーケティング発想(お客様発想)
2)トップの力
3)営業力
これは、企業の経営一般にも言えることですが、成功要因と
してまちおこしにもいえることなんですね。
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○執筆者紹介 古川 大輔(ふるかわ だいすけ)
経歴は農学部卒、同大学院卒で船井総研入社。昨年度か
ら大学院時代の専門を活かしながら、地域創造・活性化
チームを創設。現在「名もなき市町村のブランド化戦略」
に挑戦しており、常に「持続可能」と「利潤追求」の2
つのテーマを追求している。特に、林業・山村の活性化
と国内の材木需要の掘り起こしに全国を奔走している。
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