第206号 年間業績を最大にするために

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       事務局:TEL 03-6212-2930 小林 祐司
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        今週のコンテンツ
■ 今週のまちおこし─『 年間業績を最大にするために 』
■ 地域再生行脚100 -No.56-
                   ~天竜美林~
           【地域の偉人を滅せずに・・・】
      
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 ■ 年間業績を最大にするために
 こんにちは、小林です。3月中旬になり、春に向かっ
て一直線となってきました。4月に入り、GW(ゴール
デンウィーク)ともなると、全国の多くの方が旅行や行
楽を目的に「民族大移動」を始めます。この時期はほっ
といてもお客さまが増える時期ですが、実はこのGWの
業績が今年度の年間業績を決めてしまうほど重要な意味
を持ちます。
 年間業績が昨年対比を上回るときは、必ずといってい
いほど、ある現象がおこります。それは、GWや盆、年
末年始の業績も、年間業績にあわせるように昨年よりも
上回るのです。平たく言えばこういった「ピーク時」の
業績を目一杯伸ばせば、今年の業績は昨年よりも上回る
可能性がグンと高まることになります。
 観光地のご支援では、夏場と冬場の入込み客数の差が
あまりに大きく、ついつい客数の少ない時期を何とか伸
ばそうとしますが、これはリスクが高いわりには結果に
結びつきにくく、むしろ非効率だったりします。
 ただこういったご意見があります。「GWや盆はどこ
の客室も満杯だし、これ以上の業績向上はのぞめない」
というものです。これはもっともな話です。まちとして
観光客の収容能力には限界があるわけで、それ以上は取
り込むことはできません。ただし、まちおこしとは、お
客さまを呼びこむだけでなく、「一人当たりの単価」や
「リピート率の増加」など、集客数以外の要素もまだま
だあります。
 GWが既に満杯なら、GW中に訪れた観光客に対して
高い満足を提供することでより多くのお金を地域に使っ
ていただく、または次のピークである8月に再訪してい
ただけば、やはりピークの業績を伸ばし、年間業績に好
影響を与えることとなります。
 船井総研ではこの考え方を「異常値づくり」といって
このメルマガでも何度かご紹介してきました。まちおこ
しの業績についても客数や客単価のアップ、リピート化
などいくつかの視点で施策に取り組めば、結果として年
間業績を伸ばすことになります
 4月末からはじまるGW。もう目の前にきています。
今のうちに、商品のボリュームを増やしたり、既存商品
の価値訴求を強化したりして、その後のよりよい業績に
つなげて欲しいと思っています。(小林 祐司)
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○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して
いる。「農」を通したまちおこしの研究も進めている。
★GWでもお客さまがほとんど変化しない施設に出会っ
たことがありました。やっぱりそれなりの施設で、かな
り問題の多いところでした・・・(++) 
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■ 地域再生行脚100 -No.56-
                   ~天竜美林~
           【地域の偉人を滅せずに・・・】
新潟県長岡市。そこで「河合継之助」と「小林虎三郎」
を知らぬものは殆どいないでしょう。地域の偉人は地域
人の思想へと浸潤し、さらに日本を変える動きを見せて
きました。疲弊した長岡藩の建て直しに一躍買った、小
林虎三郎の米百俵の精神(明日の米よりも将来の教育が
大事)は有名ですが、その思想がもとにできた学校は現
在の長岡高校になり、山本五十六、井上円了(東洋大学
創始)、小野塚喜平次(東大代11代総長)なり多くの
偉人を輩出してきています。櫻井よしこ(ジャーナリス
ト)さんも然りです。
また、奈良県吉野郡川上村。土倉庄三郎も地域の偉人と
して吉野林業を広めた偉人として地域では有名です。も
うすぐ桜の季節ですが、圧倒的な観光客数を誇る吉野山
の桜への寄付。同志社大学の設立(新島襄)への補助。
さらに、利益の3分の1は国へ、3分の1は教育へ、3
分の1は自分の仕事へという言葉は、非常に有名でもあ
ります。
そんな偉人にまた出会えたのです。
        ~金原明善 (KIMPARA MEIZEN)~
天竜市(現:浜松市)の小学校の教科書には載っていて
誰もが知っている金原明善。キンパラと読むのです。洪
水の多かった天竜川に、治山治水事業として明治時代よ
り植林事業を始めた偉人です。吉野や尾鷲から植林事業
を学び天竜に広めたそうで、先日、金原記念館を訪ねま
した。古臭い資料館。白黒の明善の写真。明善語録。か
つての植林地図。各種の当時の道具。地元の児童が書い
ただろう金原明善新聞。地元にいればいるほど余り足を
運ばなくなると思われる施設でしたが、しかしその偉人
の成果は絶大なるものです。彼がいなければ現在の天竜
はないことでしょう。あだ名「暴れ天竜」を治めて、現
在の天竜杉天竜檜の名産地となっているのです。
さていま
地域の偉人が、ここ50年の中での経済発展のみに寄与
した人しか注目されないのです。それもまた日本経済を
動かしたという点でのみしか注目されておりません。で
あるならば、もっと見ていくべく地域のために尽くした
地域の偉人はたくさんいるはずでしょう。
「なんとなく教科書で知ってたけど
             そんな人だったんだねぇ」
それでは非常にもったいないのです。またその日は、新
潟県長岡市出身の「棟梁」にも出会いました。15歳で
大工に弟子入りし、現在は神社仏閣を手がける。青年時
代に出会った「天竜の檜」の粘り強さが忘れられないと
いい、現在の仕事に取り掛かっております。もうじき出
る大きな神社は圧巻でした。来月に完成するこのお寺は
名産地の材をふんだんに使っていました。
深い。
深い。
本当に、深い世界だ。この深さを僕だけのものにしたく
ない。これが日本の財産だ。
そう思えるのです。お寺の大工たちの工具も手作りであ
り、お寺の檜柱を槍カンナで削る。吉野杉も使われ、天
竜檜も使われ、屋久杉も使われ、そして地域別の材木が
その特性を活かし、用途用途に別れて素晴らしきトータ
ルバランスを魅せ、色々な木材が使用されています。
「越後の長岡でもわずかいぃ木が出るんですよ」
越後の雪のある地域の木の特性をも教えてくださった。
木ってなんだろう。わずかにしか残らなくなったホンモ
ノの棟梁でしか知らなくなるのでしょう。その危険にさ
らされ、自分の仕事を浅はかな利益事業としてだけ行い
たくないと強くまた現場にて実感しました。地域の偉人
はまた地域の思想を受け継ぎ、そこから偉人が生まれる。
そんなコトに出会い、また、木材の世界の深みを感動と
伴って、ここでお伝えいたしました。(古川 大輔)
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○執筆者紹介 古川 大輔(ふるかわ だいすけ)
経歴は農学部卒、同大学院卒で船井総研入社。今年度か
ら大学院時代の専門を活かしながら、地域創造・活性化
チームを創設。
現在「名もなき市町村のブランド化戦略」に挑戦してお
り、常に「持続可能」と「利潤追求」の2つのテーマを
追求している。特に、林業・山村の活性化と、国内の材
木需要の掘り起こしに全国を奔走している。
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