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第203号 最初の20秒が勝負

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　　第203号　発　行：株式会社船井総合研究所
　　　　　　　事務局：TEL 03-6212-2930　小林 祐司
　　　　　　　E-mail：info@machiokoshi.net
────────────────── 1,917部発行───
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　　　　　　　　今週のコンテンツ
■　今週のまちおこし─『　最初の２０秒が勝負　』
■　地域再生行脚１００　－Ｎｏ．５３－
～モデル化のコツ～　　　神奈川県　箱根
　　　　　　
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　■ 露出狂～その２：最初の２０秒が勝負
　こんにちは、小林です。昨年の第１９３号に「露出狂」
というタイトルの内容を覚えていらっしゃいますか？ホテ
ルや旅館が宿泊予約サイトなどネット上から宿泊客を獲得
する話でしたが、「露出度が大事。ネットを活用してそれ
こそ露出狂になるぐらいがいい。」とお伝えしました。あ
れから色々調べてみましたが、ホームページを閲覧する時
間（１ページあたりの平均視聴時間）は、だいたい２０秒
以内（一説には０．８秒）ということです。
　つまり、ホテルや旅館がネット上で予約客を獲得する際
２０秒以内に自らをアピールする、言い換えれば閲覧者の
心に響く内容をページ中で表現せねば、複数の宿泊先が並
ぶ「じゃらんねっと」や「楽天トラベル」などの予約サイ
トでは、予約先を探している側は、すぐに次のホテル・旅
館のページに移動してしまうことになります。
　以前お会いしたネット予約を駆使して宿泊客数を２ケタ
アップさせた経営者の方は、「パッと見て、パッと意味が
伝わる単語をページ内にちりばめねばいけない。ターゲッ
ト層をカップルにしているホテルならば『カップル』、ビ
ジネス客としているビジネスホテルならば『出張』、とい
う単語をページ内の目立つ場所に目立つ大きさで書き込む
と、そういった需要の人たちを逃がさずにすみます。」と
おっしゃっていました。
　ご支援先のホテルにこれをお勧めしてみたところ、早速
実施していただきました。結果はまだこれからですが、ど
のように反応が変わるかチョッと楽しみです。予約サイト
によっては、フォーマットされた表に決まった単語しか入
れられないということもありますが、いくつかのサイトを
確認していくと自由に表現できるものがあります。皆さま
のまちのホテル・旅館もあの手・この手と表現方法を工夫
し、反応が高まるノウハウを見つけていってほしいと思い
ます。まちのホテル・旅館にとまってもらえる確率が飛躍
的に高まるはずです。イニシャルコストは基本的にかかり
ませんので、お勧めです。（小林　祐司）
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○執筆者紹介　小林　祐司（こばやし　ゆうじ）
　船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して
いる。「農」を通したまちおこしの研究も進めている。
★ご支援先のホテルで売上確保の為にＤＭを出しました。
　見事当たってかけたコストの１０倍以上の売上に。次
　は予約サイトで稼働率ＵＰを狙います（＾＾）　
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■　地域再生行脚１００　－Ｎｏ．５３－
～モデル化のコツ～　　　神奈川県　箱根
船井総研でもよく行うコンサルティング手法の一つにモデ
ル化手法、というものがあります。これはある一つの企業
やお店が、同じような特性を持ちつつ、大成功している企
業から、ビジネスモデルのエッセンスを取り出して、自社
で展開する方法です。
これを極限まで突き詰めていくと、パッケージ商品になり
フランチャイズへと進化していきます。
今回は、そんなモデルのエンターテイメントで成功を収め
ている箱根の『ガラスの森』をご紹介します。
■　モデル化　勝利の方程式
箱根の『ガラスの森』は非常によくできたつくりになって
います。まずはそのコンセプトのご紹介から、、
まず、園内に入って目に付くのが、イタリアのベネツィア
を髣髴とさせる美術館、そしてすごいガラス・ショップ、
本場イタリアの音楽を聞かせてくれる、レストラン。
あまり広すぎない庭園に、これらのコンセプトを凝縮した
施設が並んでいるため、飽きることがなく、ゆうに３～４
時間は楽しむことができてしまいます。
ここは、そういった楽しみのコンセプトが非常にバランス
よく並べられている施設なのでしょう。
しかし、ふと気付くことがあるのです、、、、、。
ここはどこかで見たことが、、、、。
■　ある施設　Ｋ町との酷似
そう、私は間違いなく、この施設を体験したことがあるの
です。
それは、箱根と競合しない、コンセプトの違う観光地Ｋ町。
そこには、オルゴールをモチーフにした博物館があり、や
はりまちの中核観光施設になっていました。
そこでもやはり、美術館、レストラン、そして圧倒的な品
揃えを誇るショップが多くのお客さまを集めています。
では、この二つの勝利の施設に共通項はなんなのでしょう
か。施設のつくり？
いえいえ、実のところそんな単純なものではありません。
それは、、、、
■　モデル化　勝利の方程式は　ホンモノ化。
勝利のための共通項、それはホンモノであることです。
『箱根ガラスの森』、Ｋ町のオルゴール館は、実は同じ資
本が運営しており、ノウハウは共通しています。だからこ
そ成功することができたわけですが、そういったノウハウ
だけでは、簡単なノウハウで誰でも成功することができる
でしょう。
では、、、、モデル化の本質はなにか？
それは、ホンモノにこだわることです。
Ｋ町のオルゴール館にしろ、箱根ガラスの森にしろ、すご
いところは、施設構成でも園内配置でもなく、圧倒的にホ
ンモノにこだわりを持ち続けていることです。
箱根ガラスの森には、本場ベネツィアから取り寄せた目を
見張るベネツィアン・グラスの数々が我々の眼を楽しませ
てくれます。レストランは、イタリアのシンガーの歌声に
こだわり、ガラスショップには直輸入のガラス製品が並び
ます。
Ｋ町のオルゴール館では、世界でも最大級のオルゴールが
我々の耳を楽しませてくれ、高級品からちょっとしたかざ
り、お土産に最適なものまであらゆるオルゴールが手に入
るといっても過言ではないでしょう。
これらの作品は、全てオーナーが手ずから収集したもので
あり、他ではまねすることのできない、まさに独自固有の
長所になっているのです。
あなたのまちはどうですか。目に見える形や仕組みだけで
ビジネスモデルと勘違いをしていませんか。ホンモノにこ
だわりつづける姿勢、その本気の姿勢にこそ、まちおこし
に必要な独自固有の長所が存在するのではないでしょうか。
もう一度、まちを見つめなおし、ホンモノにこだわること
からはじめてみるのも良いかも知れませんね。（杤尾圭亮）
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○執筆者紹介　杤尾　圭亮（とちお　けいすけ）
　船井総研入社後、地域ブランド創造チームの創設する。
これまでに、多くの地域を行脚し、地域活性化の核をさが
し続け、多くの地域の活性化に携わっている。
現在は、特にＰＦＩのアドバイザリー業務によって、地元
の、地元による、地元のための公共事業として、地域完結
型のＰＦＩを提唱し、コンサルティング業務として進めて
いる。
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