第185号 親近感のテクニック

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  第185号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-6212-2930 小林 祐司
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        今週のコンテンツ
■ 今週のまちおこし─『 親近感のテクニック 』
■ 地域再生行脚100 -No.35-
   ~ 大太鼓にやどる地域性 ~  静岡 舞阪
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 ■ 親近感のテクニック
 こんにちは、小林です。インターネットを使って出張の
宿泊予約をよくしますが、たくさんのホテルの中から、最
終的に予約するホテルを振返ってみると、だいたい自分な
りのパターンがあるように思えます。当然、交通の便利さ
や価格の安さという基本条件が前提になりますが、条件が
同じなら「ここに泊まろ!」と最後に決めさせる手立ては
何なのでしょうか。
 ここで、お客さまがどんな目的であっても、無意識に必
ず気にしていることがあります。「宿泊先への親近感」で
す。わかり易く言うと、見たことも行ったこともないホテ
ルにいきなり泊まれと言われると、誰しもが抵抗を感じま
す。そんな状況の中では、初めてのホテルに予約を入れる
決定打になるのは、最後は「自分が何となくよいと感じた
ホテル」、言い換えれば「親近感のあるホテル」というこ
とになるのです。
 昨日も、未経験のホテルを予約したのですが、決めては
ホテルサイトの支配人の写真(笑顔)とプロフィールでし
た。これだけでも、文字と絵が並んだだけよりもグッと親
しみが増します。実はこの手法、船井総研が皆さまのご支
援をする際にも非常に重視している大事なポイントです。
イベントでの集客や業績向上を狙って様々な広告媒体に情
報発信を行ないますが、その際にパッとひと目みてアイキ
ャッチが出来ることや、目に留まったあとに相手の緊張感
を解いたり、心理的な敷居を下げたりするために、必ずい
くつかの工夫を施す必要があるからです。
 広告媒体に入れる具体例をあげますと、
●ホテルの支配人や旅館の女将の写真や似顔絵を入れる 
⇒実は似顔絵の方が見る人の想像力を喚起し、印象に残り
 やすい
●店長や支配人のコメントやプロフィールを入れる 
⇒経歴よりもおもしろいコメントのほうが、やはり話題に
 なりやすい
●店員やスタッフについても、似顔絵や吹きだしコメント
 を入れる
●ネーミングにくだけた表現をとる
 ⇒「秋のキノコフェア」でなく、「秋のキノコ大行進!」
 「やっぱキノコでしょ!」などユニークな表現をとる
●広い世代に人気がある要素(アイテム)を盛り込む
 ⇒「2階ロビーには、実はマンガが1000冊用意され
 てます。お休み前に頭をリラックスさせるのにお利用下
 さいませ」などの情報を盛り込む
●特典をつける
 ⇒最後の一押しとして、「~までにお越しいただければ、
 ◆△を特典として差し上げますと記載する。この場合特典
 は高価である必要はない。例えばお子様用のフィギュアな
 ど、原価30円程度のものでも十分
 こういった、いくつもの工夫をあらゆる広告媒体に盛り込
ませると、他社と比較された場合、最終的には自社を選んで
もらえる確率がグンと高まります。特にまちおこしは一般に
宿泊客を想定するケースが多いだけに、皆さまのまちでも同
様の視点で宣伝に取り組むと効果は高い可能性があります。
これまで1%程度だったDMの反応率が3~5%、多いとき
だと8%以上になることだってあります。ご検討してみては
いかがでしょうか。(小林 祐司)
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○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して
いる。「農」を通したまちおこしの研究も進めている。
★写真の場合、真面目な表情よりも多少笑顔のほうがよい
ようです。そう言えば最近は履歴書の写真もわざと笑わせ
たりしますね。(^^)
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■ 地域再生行脚100 -No.35-
    ~ 大太鼓にやどる地域性 ~  静岡 舞阪
こんにちは。地域ブランド創造チームの杤尾です。昨日
私と古川(地域再生行脚100執筆者)は、静岡県は浜
松市舞阪で行われた大太鼓の祭を見てまいりました。
そもそもの目的は、湖西市の市長である三上元市長を訪
ねる予定だけでしたが、面白い祭がある、ということで
急遽予定を変更しての参加となりましたが、ビックリし
たのは、その祭のすごさでした。そこには、我々が忘れ
かけてしまっている日本のあるべき祭の姿がありました。
以下では、その内容とすごさを三つの特徴からご紹介し
ましょう。
【内容】
直径2mを超える大太鼓を打ち鳴らしながら、まちを練
り歩く。最後にはその大太鼓を30人以上の男達が大縄
を引いて神社の階段上まで引き上げ、神輿が境内に担ぎ
こまれるとこでクライマックスを迎えるこの祭。普段は
ごく普通の通りが、当日はまさに祭のためだけに用意さ
れた舞台に早変わりし、まちは祭に全ての力を注ぎ込ん
で盛り上がります。
では、多くの祭が地域性を失い、下火になる中で、ここ
まで舞阪の祭が人々を熱くさせるのはなぜでしょうか。
それは、この祭の持つ三つの特徴にあります。
 1.人々を熱狂させる音と音楽を持っている点
 2.地域を結びつける仕組みを持っている点
 3.世代を超えた連帯を生み出す制度を持っている点
これらの要素が相互に影響しあい、祭はまさに地域を守り
育てていくチカラをもっているのです。
【三つの特徴】
1.大音響と伝統音楽が地域を熱くする
祭は、直径2mを超える大太鼓と笛の音で彩られます。
近くで聞ねばなかなか実感できませんが、例えるなら、
腹のそこに響く花火のような音であり、古き祭の笛の
音にのる大音響は聞く人の心を打たずにはいません。
また、それだけ大きな太鼓だけに、20代という体力に
あふれる若者でさえ、全力でたたけば、一分ももちませ
ん。彼らは約一分交代で太鼓をたたき続け、最後には手
の甲がすりきれて血だらけになっても太鼓をたたき続け
ます。それだけの熱狂させる音楽がこの祭を熱くします。
2.祭の沿道の家庭の出費は1日で10万円。
 祭は地域を強く結びつける力もあります。祭当日、大
太鼓が通る沿道の人々は家を開放し、さらにご馳走を提
供するので、地域の人間が自然とその場に集まるのです。
それも自腹で!!
例えば、昨日私は知らないお宅二件にお邪魔して、お酒
と食事をご馳走になりました。そこは知り合いの知り合
いという理由だけでだれでも楽しめるスペース。出費を
聞いてみるとさらにビックリ!!その一日だけで優に1
0万円は超えるということでした。祭に休憩所なんてい
うものはありませんが、沿道は「祭だから、特別だから」
という言葉で、全ての家が開放され、地域の人々の憩い
の場になります。そこでは、日頃の様々なしがらみは全
て捨てられ、みんなが踊り、楽しみ、地域が一つになる
のです。
3.おやじは酔っ払い、若者がひっぱる
最後に面白い特徴として、おやじ世代が祭の間中べろべ
ろによっぱらい、真剣そのものの20代の若者たちが熱
狂の中で祭を取り仕切る、という点があります。太鼓を
たたくのも若者、引っ張るのも若者。では、お父さんた
ちは、、、というと、
神官の格好をしてお神酒を振りまくのですが、べろべろ
に酔っ払っているために、ふらふらしています。私もず
いぶん、お払い用の神木でたたかれました。(本人は清
めているつもりだが、力の加減ができない)。しかし、
裏を返せば、このことは「父親世代が子供を信頼し、地
域を代表する祭を託している」ということに他なりませ
ん。祭を引っ張る若者たち。彼らはきっと、小さい時分
にみた太鼓をうちならす若き父親に時分をダブらせなが
ら祭を取り仕切っているに違いありません。
何も言わなくても、祭を通じて父親世代と、息子世代は
心を通わせることができ、さらに父と祖父、息子とその
子供も同じ体験を共有する、世代を超えたコミュニケー
ションが祭から感じ取ることができました。
日本には数多くの祭がありますが、ここまで見事な祭を
見たのも久々です。100年前の祭を見たこともありま
せんし、ましてや100年前に行って確かめることなど
できません。しかし、100年前の祭はきっとこんな感
じだったに違いない、と錯覚してしまうほどこの祭は人
を感動させます。もし古き良き祭、といわれるものがあ
るとするならばきっとこんな祭ではないか、そう思わせ
る祭のよさがここにはありました。(杤尾圭亮)
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○執筆者紹介 杤尾 圭亮(とちお けいすけ)
 船井総研入社後、地域ブランド創造チームの創設する。
現在は、行脚によって得られた成功ノウハウを各地域にお
いて実践するために日本全国を飛び回る日々を過ごしてい
る。その成功ノウハウの定着・浸透の手法には定評があり、
多くの顧客から支持を得ている。
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