第163号 明確な目的性

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   第163号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-6212-2932 小林 祐司
       E-mail:info@machiokoshi.net
──────────────────── 1,919部発行───
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        <<<今週のコンテンツ>>>
■今週のまちおこし── 『 明確な目的性 』
■通算150号達成記念!新連載「地域再生行脚100」
     -No.14 ~村と都会の新しいカタチ~
                  『群馬県 川場村』-
■船井総研からのお知らせ
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 ■ 明確な目的性
 岩盤浴というものをご存知でしょうか。ちまたでは「ヒーリ
ングサウナ」とも呼ばれますが、ここ数年で全国にたくさん見
られるようになりました。岩盤浴はトルマリンや北投石といっ
た健康効果があるとされる岩石の上に横たわり、室内を60度
くらいにして入る、言わば「岩石を使用し、自然の力を活用し
た低温サウナ」といったものですが、一般に浴衣を着て利用す
るため、最近では若いカップルにも人気を呼ぶようになってい
ます。
 以前に立ち寄った福島県三春町の「やわらぎの湯」という所
が、岩盤浴に近い形態のものを持っていて全国からお客さまが
集まっていました。ガン治療に効果が高いとされる「玉川温泉」
は有名ですが、このやわらぎの湯も様々な経緯を経て「神経痛
が治った」とか「ガン手術の後、医者が驚くほどに回復した」
といった声が利用者から集まるようになっいて、利用者は地元
客だけでなく、近隣の県外客や仲には九州から飛行機で来店さ
れている方もいるほどです。何でも3週間ほど宿泊しながら利
用し、一度九州に帰って医書に診断してもらって効果を確認し
たら次回はさらに長期滞在するつもりという事でした。
 さて、町内のいち施設がここまで全国から注目される秘訣は
何でしょうか。わかりやすく言うと「ガンが治るかもしれない」
という噂や「不思議と体が元気になる」などの話題が広がって
「健康になるには三春町の岩盤浴がいいよ」ということになっ
ている為ですが、少し客観的に見ると健康になるには「あそこ」
の「あれしかない」という状態にまで価値を高めている、とい
うことが言えます。「健康になれるともっぱらの評判だ!」と
いうほどに明確に価値が高まってくると、どんなに遠く離れて
いても、お客さまは「三春町の岩盤浴に行って来る」というこ
とになるのです。これは「買い物のついでにちょっと寄ってく
る」のレベルではなく「強い目的性」に起因する来店動機です。
 ここまでになるには少し時間がかかりますが、訪れてみると
それだけの色んな仕掛けがあちこちに見られます。特に利用者
のアンケート結果や作文、感謝の手紙を所狭しと店内に掲示し
て、「ガン治療に効果があった」という診断書(コピー)付き
の小冊子を販売しているのには驚かされました。それらは利用
者が直接手書きしているだけに非常に説得力があり、初めて訪
れた方たちは、掲示版の前で「すごいね~」とヒソヒソとつぶ
やき合っているほどでした。
「健康になりたい」と強く考える人にとっては、「あそこ」の
「あれしかない」という状態を作り出している「やわらぎの湯」
決して大きな施設でも新しくてピカピカの建物でもありません
が、平日で約600人、休日で約その倍のお客さまが利用する
そうで、地域への年間入込み客数を大きく押し上げていました。
 
 強く、明確な目的性を持たせることはどんなまちおこしにも
必要です。大上段に構えた立派なものである必要はなく、既存
の観光資源のうち小さなもの(例えば漬物やお土産菓子)でも
よいので、「それだったらあそこ!」と言われるまで究極に価
値を磨き上げると、次第にクチコミが走り出しいつしか周囲に
真似できないほどに差別化され、お客さまが押し寄せるまちに
なっていくのです。(小林 祐司)
 岩盤浴紹介サイト
⇒ http://plus1.ctv.co.jp/bangumi/20file/2004/10/05/01.html
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○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワードに
業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコンサルティ
ングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走している。
 
 今回は気がつくと電波の届かないところに出張していたので
発送するのに少しアセりました・・・(-_-)。
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■ 地域再生行脚100  ~村と都会の新しいカタチ~
        -No.14『群馬県 川場村』-
 こんにちは、地域ブランド創造チームの杤尾です。本日の地
域再生行脚14では、群馬県の川場村(かわばむら)について
です。東京からの距離はおよそ160km近く!!随分時間が
かかるイメージがあるのですが、実際には練馬ICから約90
分という距離で正直、その近さに驚きました。
 さて、そんな川場村ですが、知る人ぞ知る、活性化成功事例
です。”道の駅”という村の観光施設は、年間60万人の観光
客を集める賑わいぶり。実は関東でNo.1の人気を誇ってい
るのです!私も実際に行って参りましたが、村の特徴でもある
田園風景や広大な道の駅、そして新しい特産物となったブルー
ベリーは確かにこの川場村独自固有の長所であると確信せざる
を得ませんでした。
行脚時(5月12日)の川場村の様子
⇒  http://www.machiokoshi.net/100angya/angya014.html
 しかし実はこの川場村、1984年までの入り込み観光客数
はたったの4万人。それがこの20年で68万人(2002年
データ)にまで達しています。
 では、何がここまで川場村を強くしたのでしょうか。もちろ
ん様々な複合要因はありますが、村のリーダーたちは口を揃え
て「最も大きな要因は世田谷区との協力体制にある」、と言い
ます。「都会との協力関係が、村に知識とノウハウ、そして自
信をつけさせた」、、と。
 おぼえていらっしゃる方も多いかとは思いますが、2002
年合併論議が盛んに行われていた当時、川場村は当時としては奇
抜すぎるともいえるアイデア
    「160kmはなれた世田谷区との合併」
を突如として提案します。もちろんこれは合併そのものへのア
ンチテーゼという意味合いも強かったのですが、その話が真剣
に討議された、という背景には、すなわちそれだけ世田谷区と
川場村の結びつきが当時から極めて強固なものであったという
事実があります。
 実際、自分たちのふるさと的な存在をもとめた世田谷区、そ
して都会の知識とノウハウを求めた川場村の協力は非常に強く
結びついています。これまでに世田谷区と共同で実施してきた
「世田谷区民健康村事業」ではこの20年(開業1985年)
で120万人を超える宿泊客がありました。この数は、単純に
考えても世田谷区民数80万人の1.5倍。どれだけ事業が有
効に活用されているかがよくわかります。
 また村民の人も、村のアイデンティティに都市の力をのせて
見事に活躍しています。その集大成こそが、道の駅「田園プラ
ザ」の成功にあるのではないでしょうか。
 村長へのヒアリングでは、今後は川場村の「安心・安全・信頼」
の商品を、田園プラザをチャンネルとして、世田谷区の人に広
めて生きたいという野心的なプランまでお聞きすることができ
ました。
 様々な要素が複合的に絡み合い、まちづくりを形成する、と
いう点からは、川場村の成功を単純に世田谷区と結びつけるこ
とはできません。しかしその160kmをへだててなお強く結
ばれた大都会と田園地域の関係が、村に大きな影響を及ぼした
ことにはまず間違いないでしょう。その意味で川場村の試みは
今後のあるべき町、村の姿の一つを提示しているのではないで
しょうか。
※ より詳しい分析レポートは、以下のHPよりPDFファイ
  ルでダウンロードできます。
 ⇒ http://www.machiokoshi.net/100angya/angya014.html
(文責:杤尾圭亮)
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○執筆者紹介 杤尾 圭亮(とちお けいすけ)
 船井総研入社後、地域ブランド創造チームに志願し、創設に
情熱を注ぐ。現在は、地域再生行脚100を実践し、成功事例
を求めて全国を渡り歩く武者修行中。その成功ノウハウの定着
・浸透の手法には定評がある。
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  まちおこし編集長(小林)までどうぞ。
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