第160号 “作”ではなく”創”

────── 読者数日本一のまちおこしメルマガ ──────
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   第160号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-5434-7656 小林 祐司
       E-mail:info@machiokoshi.net
──────────────────── 1,915部発行───
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みなさまこんにちは!!!地域ブランド創造チームの杤尾です。
今日はとてもうれしいお知らせをお届けにあがりました。
 
な、なんと、本日4月19日にHPを大幅リニューアル致しまし
た。これまでのメルマガ情報に加え、地域ブランド創造チームの
情報が大幅にプラスされます。主な目玉は以下の二点です。
★1.百行脚レポート★
毎度おなじになった100行脚レポート、メルマガだけではお伝
えできない情報が満載です。隠れた成功事例も多数レポートしま
すので必見です。
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一週間、いや一ヶ月くらいかけて、じっくりとコンサルの視点か
らみた地域づくりを体感してください。
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        <<<今週のコンテンツ>>>
■今週のまちおこし── ”作”ではなく”創”
■通算150号達成記念!新連載「地域再生行脚100」
      -No.11『宮城県河北町 上品の郷(道の駅)』
■船井総研からのお知らせ
──────◆◆セーラさんが5月に経営勉強会にて講演◆◆
──────◆◆大好評!「農園」取材先募集◆◆  
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■ ”作”ではなく”創”
 こんにちは、小林です。長野県飯山市で前市長をなされてい
た小山邦武様にお会いしました。日本に100人しかいない観
光カリスマに国から認定されていて、その名から想像される通
り、独自の考え方や手法により、かつて飯山市に多くの観光客
を呼び込んだと同時にまちおこしにも多大な実績を残された方
です。今回はどんな考えに基づいてまちおこしを進めたかにつ
いて色々と伺ってまいりました。
 飯山市は日本有数の豪雪地帯で積雪量は毎年4m。5月の連
休あたりまで山には積雪が残る環境のために生活が不便である
といった意識が住民に充満していました。まちから人が去るの
も飯山の自然環境のせいだとされ、人々は地元に対して誇りと
自信を失った状態が続いていました。ところが地元出身ではな
い小山市長の登場でこの状況は少しずつ変化していきます。
 「この自然環境はむしろ宝物なんだ。宝物をうまくアピール
すれば飯山は素晴らしい場所として活力を取り戻す」と訴え、
積極的に景観保全や看板規制、また地元の良さをツアーで伝え
る「グリーンツーリズム」をはじめとした様々な施策を展開し
ました。最初は激しい反発があったものの徐々に地元の理解が
進み、積極的に協力する住民も出てきました。観光客の数字実
績もそうですが、住民が積極的にアイデアを出すことによるソ
フト面のサービス(林業体験プログラム、農業体験プログラム
などが年間100回以上)も高い実績を示すものとなりました。
 こういった実績には前市長のリーダーシップと住民の協力が
あったことが強く影響していますが、どうすればこのような形
ができるのでしょうか。飯山市には前市長と市全体が持つ根底
の考え方があって、どうやらそこに秘訣がありそうです。それ
は「作」でなく「創」。飯山市を訪れた富良野の倉本聰さんが
お話され、市としても同様に大事にしている考え方です。倉本
さんのお言葉を引用すると「創作活動という言葉がある。”作”
も”創”も”つくる”を意味するが、2つは決定的に違う。英
語で言うと”作”はメイク。”創”はクリエート。知識とお金
があればつくれるのが”作”で、お金はなくとも知恵があれば
つくれるのが”創”である。これらを意識するのとしないので
は、人ならば人生までも変わってくる。東京がこうだからと真
似して町づくりをやるのは”作”である。飯山なら飯山の”創”
の作業で町づくりをやってほしい。」
「何兆円かけても人工的に飯山の自然を作り出すことはできな
い。ありのままの飯山は素晴らしいことなのだ。」と常日頃か
らおっしゃっていた前市長の言葉に倉本さんに共感されている
ところが強く感じられます。
 倉本さんのお言葉や前市長の考えでいえば、まちおこしをい
かに進めるかというとき、「造る」という考え方が基準になけ
れば、まち本来の特徴や歴史とまったく違う形になりかねない
ということになります。まちおこしの根底にあるこの考えによ
り、飯山市は結果としてスキー客減少で減っていた観光客も増
加に転じ、一時130万人以下となった観光入込み客数が20
0万人まで急回復するまでに至りました。
 自分のまちらしさを伸ばしていくか、借り物を持ってくるか
地元住民の参加や関わる方々のモチベーションも含めて「作」
でなく、「創」の考え方を強く意識することが飯山のようなま
ちづくりにつながるだと思います。
 飯山市の前市長であり、現在の観光カリスマでもある小山様
とのお話に共感される方がいらっしゃれば、これからの連休で
ちょっと飯山市について調べてみると、まちおこしの成功事例
をいくつも見れると思いますよ。(小林祐司)
◆飯山市公式サイト ⇒ http://www.city.iiyama.nagano.jp/
◆観光カリスマ 
  ⇒ http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kanko/top.htm
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○今回の執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワードに
業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコンサルティ
ングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走。「農」の持つま
ちおこしの可能性を追求している。
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 ■ 地域再生行脚100 ~危機が呼び起こす真の地域力~
 -No.11『宮城県河北町 上品の郷(道の駅)』
 こんにちは。古川です。行脚11は、宮城県桃生郡河北町にあ
る道の駅です。「木材にセンスを」。私は、これを掲げ「国内林
業にイノベーションを!」と、様々な事例を見てまわり、また林
業と関係ないところからもヒントを得ようと、日々想いや思考を
巡らせています。さて今回は率直に「素晴らしい」と思う木造建
物に出会いました。それは「なるほど」これなら鉄骨ハイセンス
な建物にも負けない。そう思えた木材利用の建築物でした。
 ここは宮城県河北町の道の駅(上品の郷:じょうぽんのさと)
です。納材元から紹介を頂き、足を運んできました。今年3月下
旬にオープンしたばかりで、平日の昼間でしたが、駐車場は満杯、
バイキング式ランチもほぼ満員でした。機会があれば是非お足を
運んでいただきたいと思います。ちなみに温泉つきの道の駅です。
さて、この施設の「外観人気」の要因を二つあげましょう。
1)圧倒的な材木使用量 (無垢材利用 関東以北で一番)
2)デザイン&センス クオリティーの高さ
 ここは、三角のトラス構造ではなく、格子状に組まれた巨大な
木造建築物です。しかし大きなガラスも利用しており、木材の重
々しさはありません。隙間と、透明性により、広い空間を演出し
ていて、巨木のもつ圧倒的な威圧感が逆にデザインセンスとして
受け止められます。自然無垢の材を利用しており、自然感も創出
しておりました。木造だから在来工法。木造だから和室とくくる
必要はないのだなという認識にも至ります。杉の巨木も構造材と
しての利用ではありませんでした。「木材もこんな使い方がある
んだ」と思わずにはいられません。
 ランチの際にこの空間の素晴らしさに上を見上げるお客様は多
数でした。
 人が魅了するところにいこう
 人が集中するところにいこう
         そこに、木材の新たな利用の活路がある・・・
 国内林業が衰退。これは事実です。原因も鉄骨、輸入材や集成材
が台頭したためであるというのも事実でしょう。時代のニーズに合
わなくなったからというのも事実です。しかし忘れてはいけないの
は50年~100年サイクルだから仕方がないといって山側が時流
に乗ること(都市の人へよさをアピールする)を怠ったこと。これ
も原因かもしれません。
 木のよさを伝えたい。国内林業を復興させたい。地域材を利用し
た住宅を造りたい。日本の山の文化と人工林の文化を継承したい。
様々な思いをよく耳にします。だんだんと国民も山側のよさを追い
求める時代にもなっています。だからといって山側の理論を押し通
すだけでは、需要喚起につながらないでしょう。都市の人が見てく
れる目線も忘れずにこの山に利潤を還元できるしくみを様々な地域
から発信できたらと思います。日本は、高層ビル群もありながら同
時に、森林・木の文化の国ですからね。(古川大輔)
道の駅「上品の郷」(じょうぽんのさと) 
 ⇒ http://www.roadstation.net/monthly/index.html
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○執筆者紹介 古川 大輔(ふるかわ だいすけ)
農学修士。今年度から、大学院時代の専門を活かしながら、地域
ブランド創造チームを創設。現在、「名もなき市町村のブランド
化戦略」に挑戦しており、常に、「持続可能」と「利潤追求」の
2つのテーマを追求している。特に、林業・山村の活性化と、国
内の材木需要の掘り起こしに全国を奔走している。
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■ 船井総研からのお知らせ
   ◆◆セーラさんが5月に経営勉強会にて講演◆◆
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 次世代を担う方に!経営勉強会「商経塾~funai22~」
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 対象とした経営勉強会です。注目される旬のビジネスパー
 ソンをお招きし、総勢22名の講師陣で、今企業に求め
 られていることをお伝えいたします。
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自慢話・紹介話以外の話も含めて、色々とお聞かせください。
・お問い合わせはお気軽に ⇒ TEL:03-5434-7656
  ⇒ e-mail:info@machiokoshi.net
  まちおこし編集長(小林)までどうぞ。
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