第091号 サンタからのプレゼント

■サンタからのプレゼント
 メーリークリスマスイブイブ!(?)日江井です。この季節に
なると各地のまちが華やかになりますね。
 この華やかなクリスマスをテーマにまちおこしをしているのが
北海道の広尾町です。
広尾町は、1980年にノルウェー第2の都市ベルゲン市にある
国立水族館とシーサイドパーク広尾・海洋水族科学館が姉妹提携
をしたことが縁で、ノルウェーとの国際交流を続けています。
ノルウェーの首都オスロ市が、ノルウェー・サンタランドとして
世界中の子供たちからのサンタクロースあての手紙に対して返事
のクリスマスカードを送っていることに注目した広尾町は、これ
を日本の子供たちにもぜひ伝えたいとオスロ市に相談。当時の市
長から広尾町を国外初、日本で唯一の「サンタランド」とする旨
の認定書が1984年11月に贈られました。
1987年からは、総務省(当時郵政省)の後援を受け「サンタ
メール」事業を始め、これまでに約170万通の手紙を全国の子
供たちに送っています。
 まちおこしのコンセプトを考える時、大きく分けて2つの考え
方があります。
ひとつは地域にある既存資源を掘り起こしあるいは見直し、それ
を発展させていくこと。ふたつ目は、これまでになかった資源を
他から持ってくることにより、新たな価値、魅力を作り上げるこ
とです。
後者の方法は、これまでの制約に縛られることなく、自由な発想
で活動ができるという利点があります。
 船井総研のコンサルティングの現場において、『独自固有の長
所を伸ばしましょう』ということをよくお伝えしています。独自
固有とは、そこにしかない、そこでしか体験できないものという
ことですので、単に他から持ってきただけでは、独自固有の長所
にはなりません。他でもすぐに真似できてしまうかも知れません。
ただ持ってくるだけではなく、そこにしかない、そこでしか体験
できないところまで落とし込むことが出来てはじめて、独自固有
の長所となります。
広尾町の場合も、きっかけはよくある姉妹提携からはじまりまし
たが、現在は170万人もの子供たち(一部大人の方もいるでし
ょうが)に夢を与える事業にまで成長させています。
子供たちには夢を与え、広尾町にはまちおこしのきっかけを与え
続けているサンタクロースは、つくづく偉大な方ですね、と感心
しつつ、クリスマスに乾杯!(日江井)
◆広尾サンタランド
 ⇒ http://www.santaland.or.jp/
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○今回の執筆者紹介 日江井 泰宏(ひえい やすひろ)
某都市計画系建設コンサルティング会社を経て、株式会社船井総
合研究所に入社。「マクロで物事を考え、ミクロに行動する」こ
とをモットーに即時業績向上・目的達成と組織体の体質改善の継
続的な仕組みづくりを目指したコンサルティングを行う。
<得意分野>
●販売戦略立案(ターゲット、販路、販促、ツール等)
●施設活性化コンサルティング(売上・モチベーション向上)
●店舗開発企画プランニング

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