第069号 魅力をイメージ化させる

『なんか懐かしいね、この雰囲気。』
昨日行った結婚式の3次会の場所で聞こえてきた一言。
そこは東京の表参道(原宿駅から徒歩15分ほどのところにあ
る、お洒落なショップが集まっている地域です)の、とある居
酒屋さんでした。場所柄に似合わず、下町にある立飲み屋(酒
店の横のちょっとしたスペースを使った立ち飲み屋)風の入り
口を抜けたところにテーブルが用意されていました。
内装はいかにも『ザ・居酒屋』という感じで、壁にはお勧めの
メニューや各種ホッピーの紹介POPが多数貼られ、昭和30
年代のノスタルジーが感じられる店内内装になっています。
昭和30年代といえば高度成長期の真っ只中。人々は情熱と希
望を胸に今日より明日、明日より明後日の生活の量を向上させ
るために、生きてきた時代でした。
この時代背景を懐かしむ50歳代以上の人々は当然として、自
ら体験したことがない30歳代以下の人々にとっても、TVで
見たことがある時代でもあり、非常にイメージしやすいのです。
 人々は、何かしらの体験をしたくて、その場所を訪れます。
特に有名な観光資源がないところへ行くときほど、より具体的
な目的性を持っていることが多いです。
つまり、そこに行ったときにどのようなコトが体験ができるの
かを、具体的にイメージしているということです。そのために
は、事前に体験をイメージ化ができるように情報を伝えること
が大事になってきます。
 人々の頭の中にある既成のイメージを利用できるという意味
では、昭和30年代のノスタルジックな雰囲気を再現すること
は効果的なテクニックです。
「具体的なイメージ化ができた時、人は行動をはじめる。」
この原則は、集客においてもあてはまるのです。人を動かそう
とするなら、イメージ化できるように情報を与えることが大切
なのです。(日江井)

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