観光地レンタルという考え方!②

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■観光地レンタルという観光体験の在り方!

先週では観光地レンタルという新しいサービスについて
以下の2施設を取り上げて紹介させていただきました。

1.茶の間
2.ショウナイホテル スイデンテラス

本日は、
観光地レンタルの基本的な考え方
についてお伝えしてまいります。

【2.観光地レンタルの基本的な考え方】

なぜ、茶の間、スイデンテラスが話題を呼んでいるのでしょうか。
その理由は以下の2点だと考えられます。

1.空間、景色を体験するという意外性
2.構築までのストーリーへの共感

それぞれどういうことか解説していきます。

はじめに、「空間」「景色を体験する」についてです。

事例で取り上げた
「茶の間」は文字通り、茶畑のど真ん中!
「スイデンテラス」は田んぼのど真ん中にサービス提供場所があり、
まさに、真ん中に在る(いる)という体験を商品の軸として売っています。

茶畑も、田んぼも、通りすがりに風景として楽しむ
という考えが一般的ですが、そのような場所を違う視点で
楽しむことができる空間として提供されました。

単なる「景色」としか見ていない事柄に対して
「体験」や「観光地」になるという新しい視点で意外性を与えることで、
珍しい、面白うそうといった感情を与え、印象に強く残すことに成功しました。

これまでも景色を活用したサービスは多くありましたが、
どれもが、食事や宿泊などが主軸にあり、
景色はあくまで付帯の位置づけでした。

しかし、観光地レンタルは「景色のど真ん中を体験する」ということが商品の主軸になっていました。
この観点で「景色」への新しい捉え方であり、
新サービスとしての位置付けであると考えられます。

次に構築までのストーリー(開発経緯)です。
それぞれお伝えしていきます。

茶の間は「茶事変」というプロジェクトの一環で
誕生したサービスです。

茶事変とはお茶のもつ可能性を拓くというコンセプトで
静岡県で行われているプロジェクトです。

静岡県は日本の茶畑の面積のうち4分の1を占めており、
茶畑は当たり前の景色でしたが、
茶の消費量や茶農家の減少によって、失われて行っています。

当たり前だと思っていた景色が当たり前じゃなくなることを
危惧して始まり、様々な人にお茶に興味を持ち、
お茶を考える時間を作り出しています。

一方、「スイデンテラス」は元々別の施設にする予定の用地でしたが、用途が決まった面積は想定より狭く余ってしまいました。
そこの用地の活用をすすめるにあたって、更地にする案があったが、
素晴らしい景色があるのなら、
更地にするのではなく水田を活かした建築を作り、
地域内外から需要を生み、地域を活性化しようと方針で建設されました。

いかがでしょうか。
この2施設のストーリーを聞いて、
商品への興味が一層沸いたのではないでしょうか。

ストーリーには、自然な形で企業や商品のビジョン、メッセージを伝える力があります。
そして共感した人は、顧客として商品を買うことだけに終始することなく、ファンとなり、発信をするように誘導することができます。それはストーリがあると消費者の記憶に残り、顧客体験になる為です。

何か人の役に立った、綺麗な景色が消えるのは嫌だ等顧客によってさまざまなとらえ方で自分のストーリーとつなげて自分だけの顧客体験を生んでいきます。

そのストーリを作り出して、多くの人にシェアしてもらえるか
現代の個人が情報発信をする時代には重要な要素となってきます。

このように、時代に合わせ新しい切り口のサービスが早いスパンで誕生していく時代ですので、今後もいち早くお届けしていきたいと思います。

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