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みなさん、こんにちは!! 地方創生グループの東狐(とうこ)です。
今回と次回でお伝えしていくのは地域ブランディングです。
よく使われる言葉ではありますが、一体 どういった意味合いで何を目的するのかが、分からない、、、というお問い合わせをよくいただきます。
よって、今回は地方創生臨時交付金と絡めながらも、その目的、意味、さらに使い方に迫っていきたいと思います。
■地域ブランド化とは何か?
さて、地域ブランディングという言葉ですが、そもそも地域ブランディングとは地域とブランディングの組み合わせた造語です。
ブランディングとは、商品の差異を消費者に区別、認知してもらい、市場におけるポジション(立ち位置)を明確化する事です。
ここでいう商品が地域ということになり、その土地ならではの風土や食、伝統産業など、個性や特徴のある地域文化や産業に対して商標、名称、キャッチフレーズ、記号など、 様々な要素を組み合わせて、独自性を出すことが地域ブランディングです。
そもそもブランドというものが手法として用いられはじめたのは、中世のヨーロッパ、特に黒死病によって、大きな人口減少を経験した時代のことと言われています。
当時、そもそもの市場が縮小していく中で、少しでも単価を上げるために焼き印を使って良いものに目印をつけた、、、、、 その焼き印「Burned」がなまってブランドとなったと言われています。
ちょうど、人口減少時代の日本においても、まさに当てはまる手法であり、特に2000年以降に各地域で取り組みが盛んになりました。
同手法、地域ブランディングは、もちろん地方創生臨時交付金事例集の中でも、長期的な視点での支援策としてとりあげられています。
主な項目を取り上げますと、、、
■交付金活用事例対象番号 54 地元産材活用支援事業 61 鳥獣害対策及びジビエ利用確保事業 68 寄付等の応援に応える地域づくり促進事業 69 地域の魅力の磨き上げ事業 73 映像産業を軸とした観光・産業振興と地域ブランディング事業
などがそれに当たるでしょう。
では、実際にどのようになればブランド化と言えるのか。。
今回は私も関わらせていただいた高知県 安芸市の事例を ご紹介しましょう。
■高知県 安芸市 じゃこブランド化
今回紹介する事例は”じゃこ(しらす)”という食材を使い、地域ブランディングを行った高知県は安芸市での取り組です。
安芸市は人口17,000人で高知県 東部地域の中心に位置する都市であり、各地域を結ぶ結節点としてさまざまな機能を担う年です。
安芸市では観光の重要な要の一つとして独自固有の資源でもある
「じゃこ」
を通じた食文化の振興・情報発信についての試みを平成22年度から開始しています。
今回はその取り組みを順を追ってご説明しましょう。 ステップは大きく分けて4つです。
第一に取り組んだ施策は、じゃこを使ったご当地グルメの開発です。 安芸市の場合は、
”釜揚げちりめん丼”
炊きたてのご飯に釜あげちりめんをのせ、海苔、大根おろし、ゴマなどの薬味を加え、柚の酢をたっぷり使った特製タレがかかっているご当地丼でした。
第二の施策は認知度向上施策です。
認知度向上とはいっても、ターゲットが地域内か地域外かによって、施策は大きく異なります。
安芸市は、観光誘客を目的としていたので、まずは、地域外をターゲットとしました。
特に、、、 ①地域の飲食店で扱ってもらう ②地域外の食イベントへ出店し権威化する を同時に行う事で、
地域外においておいしいものとしての認知を高め、また地域内において実際に食べられる場所を増やすことに成功したのです。
さらに第三の施策は地域内におけるプライド醸成です。
ブランドと言えば聞こえは良いですが、地域の人が食べて、親しんでいて、自発的に発信していくことで、一過性では終わらない、強いブランドは育っていきます。
一方で地域の方々に食べていただくためには、そのため、はじめは地域内の認知向上が重要となってきます。
そこで安芸市では、
①じゃこの料理を全国から集めたイベントの開催 ②地域の子供たちへの食「給食」への導入
を行いました。 これによって、地域の人々は日常にある当たり前の食べ物として捉えていたじゃこが、地域のブランド資源であることを再認識したと言えるでしょう。
特に給食導入の効果は大きいです。 安芸市では、毎月15日を”じゃこの日”と定め、極力給食でのじゃこのメニューを提供し、じゃこへの関心を持つ日として位置づけました。
子どもたちに地域の特産品を知ってもらうには、よく体験や、社会科見学などありますが、給食という観点から手軽に取り入れられる上に、毎月設けていくことができるため、 関心を保てます。
最後の施策 第四の施策は産業化です。
安芸市では、じゃこがブランド化していく過程で、新しいじゃこの工場が整備されることとなりました。
産業化が行われれば、雇用が発生し、常時 じゃこに関わることができる専門人材が増え、結果として、継続的にブランドの強化とそれのよる経済的な恩恵のサイクルを回すことが できるようになります。
正直 申し上げて、実際に産業化まで行きつくには、5年以上の年月が必要で、実際に創出された事例も少ないですが、このような地域が一つでも多く生み出されるよう、これからもお手伝いしていきたいと思います。
いかがでしたでしょうか。 自地域で参考にしていただける点が一つでもあれば嬉しく思います。
さて、それでは次回の特集では、今回の事例を踏まえ 1、なぜ、じゃこだったのか 2、プロセスでのポイント の2点をお伝えしていければと思います。
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