第245号 感覚はひとつじゃない

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  第245号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-6212-2930 小林 祐司
       E-mail:info@machiokoshi.net
────────────────── 2,004部発行───
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        今週のコンテンツ
■ 今週のまちおこし─『 感覚はひとつじゃない 』
■ 地域再生行脚100 -No.94-
~産学連携リーダーのススメ~ 【北海道 北見市】
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■ 感覚は1つじゃない
 こんにちは、小林です。いるだけで気持ちよい、快感
になれる場所を皆さんはお持ちですか。よく『自然』が
人を癒すといわれますが、ここにはひとつの法則があり
ます。
 「人を呼びたければ、その場所を『五感』をつかって
整えればいい。」
こう言い切るのは、弊社の女性コンサルタント。
「人の感覚には視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚がある。
これをもって気持ちよい、気持ち悪い、を判断するわけ
だから、五感について1つでも多く『気持ちいい状態』
を作り出す事が大事。」というのです。
 自然が人を癒す話に戻すと、なるほど自然は、景色、
音、香り、手触り、おいしさ、といった人にとって気持
ちのよい要素をたくさん持っています。先程の「五感的
に気持ちいい状態をつくる」という意見をかえりみるに
自然に包まれると癒されるというのは確かに言えそうで
かつ、そこには『五感』が強く作用しているとも言えそ
うです。
 一方、まちおこしを見渡します。どんな形であれ、多
くの人を呼ぶ必要がありますが、呼び込もうとするとき
に『五感』のうちの一体どれだけを整えているでしょう
か。視覚と、あともう一つくらいは心掛けているようで
すが、3つ以上を持っているケースは結構少なかったり
します。こういった概念が薄いのかもしれません。
 アロマの香りでリラックス、音にこだわって落ち着く
空間を演出など、五感的に見直され進化してきた最近の
世の中の流れに、もっともっとアンテナをはってみると
人を呼び込むためにはまだまだやるべき事が残っている
といえるでしょう。
 一度自分たちが『五感』を気持ちよくする要素をどれ
だけ持っているか、見つめ直す必要があると思います。
(小林 祐司)
★「女性客を制するものは、集客を制する」
 「女性に嫌われると男性客も減ってしまう」
 『五感』には女性の感覚が重要なようで、この話題
  に乗ってくるのはだいたい女性です。(^^)
————————————————–
○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して
いる。モットーは「コンサルタントは、業績上げてナン
ボ!」。
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■ 地域再生行脚100 -No.94-
~産学連携リーダーのススメ~  【北海道 北見市】
本日の行脚は、オホーツク海に位置する北海道北見市か
ら産学連携の成功事例をお送りします。
色々な地域で、産学連携、つまり大学と地域が連携して
新しい製品や技術を生み出そうという機運が高まってい
ます。しかし本当に地元の企業と学術機関が連携して、
新しい技術を生み出す動き、すなわち地学連携の動きは
驚くほど少ないというのが実情です。
本日はその中にあって、地元の一次産品を使った新しい
製品を次々に生み出す北見市を事例として取り上げて、
その動きの成功の秘訣を探ってみたいと思います。
■ 鍛冶屋の生み出す新製品?
「私は、一介の鍛冶屋でございますが、、、、」
そう、スタートした北海道北見市の産学連携の成果発表。
地元の優良企業である鉄工所の社長が紹介する産学連携
の成果は、ハバネロビネガーやオニオンスパイス、どち
らかというと鉄工所とは係わり合いのないものばかり。
しかし、地元の強みを活かした産学連携には、必ずこの
方が絡んでいる、というのは自他共に認めていることで
す。では、この人はどのような役割を果たしているので
しょうか?
実は、その役割は舵取り役。
具体的には、1.産業界と学術会、そして役所の間に位
置し、それぞれの強みを活かしてつなげる。2.アイデ
アを技術に、技術を製品にしていく、という動きをして
います。
地学連携などでよくみられるパターンは、アイデアは良
いけれどもそれを実現できる人や仕組みがない、という
ものです。
そこで、この鍛冶屋は、まず地元企業ならではの人脈を
使って、最適な人々を産学官から集めてきて配置します。
さらに、その人たちを裏切らないように、商品化までの
海図をしっかりと作って、リードしていく、という役割
を担っています。
■ 人材の作り方
しかし、難しい点はこの人の役割を理解することではな
く、その役割を果たす人をどう育てるか、もしくは自分
が成長していくか、という点にあると思います。
実は、この点ではこの鍛冶屋さんが、産学連携を推進す
る人物としてこころがけている点は二つに絞られます。
第一に、自分で地学連携にチャレンジすること、です。
実はこの鍛冶屋さん、もう8年もの間、地元の大学と協
力して新しい撥水性を持つ皮膜を開発し、商品化しよう
と努力し続けています。こうした8年の経験、そして経
験に対する手ごたえを感じているからこそ説得力をもっ
て地元の人を産学連携に巻き込むことができるのです。
第二に、これは当然ながら土着愛です。鍛冶屋は、地元
のことを本気で考えているから、北見の地学連携という
ものをまちおこしの視点から大きくとらえることができ
ているのです。
■ みなさんのまちですすめられる二つのこと
では、みなさんはどのようにすればよいのでしょうか。
それには二つの道が考えられます。
第一に、自分の取り組む領域を極めることです。職業は
企業人、学術人、公務員でも関係ありません。これはあ
らゆるまちおこしに共通すことでもありますが、産学連
携においても同じです。自分の専門領域をきわめないと
ころに、ママゴト以上のまちおこしは生まれません。
そして第二に、まちのことをよく考えることです。これ
は、メルマガを読んでいる段階で、すでに皆さんの意識
は高いでしょうから、それほど強調する必要はないと思
います。
要約すると、現場レベルでは、商売であろうと研究であ
ろうと、自分の領域を極め、また理念のレベルではしっ
かりとまち全体を大きな目、たとえば世界的視野で考え
ていく。そうした連動した動きの中でこそ、本当に機能
する産学連携を作り出す力が生まれるのでしょう。
みなさんの専門領域はなんでしょうか。
本当にそれを極めたと言い切れるでしょうか。
まずは、自らの足元を固めることが、まちおこしを成功
させる要素になるのではないでしょうか。
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○執筆者紹介 杤尾 圭亮(とちお けいすけ)
 船井総研入社後、地域ブランド創造チームの創設する。
これまでに、多くの地域を行脚し、地域活性化の核をさが
し続け、多くの地域の活性化に携わっている。
現在は、特にPFIのアドバイザリー業務によって、地元
の、地元による、地元のための公共事業として、地域完結
型のPFIを提唱し、コンサルティング業務として進めて
いる。
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