第252号 5回の「何故?」

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  第252号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-6212-2930 小林 祐司
       E-mail:info@machiokoshi.net
────────────────── 2,009部発行───
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        今週のコンテンツ
■ 今週のまちおこし─『 5回の「何故?」』
■ 地域再生行脚100 -No.100-
~ アートの力 ~  【 新潟 十日町 】
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■ 5回の「何故?」
 ある大手の自動車メーカーでよく使われている手法に
「何故?」を自分の中で5回繰り返す、というものがあ
ります。一体の何のことか。何かを提案するとき、「何
故自分はこれを提案するのだろう?」、「何故自分はそ
のように考えたのだろう?」と自問自答を繰り返すこと
で、気づかなかった答えが見えてくる、というのです。
 実はこれ、様々な「問題の本質」を見極める方法とし
て非常に有効に作用します。「何故うちのまちは観光客
が多いのだろう?」、逆に「何故うちのまちは観光客が
減ってきたのだろう?」というように疑問を問い続けて
いけば、観光客が多い理由、もしくは減っている本当の
理由が見えてくるのです。
 しかし、この5回の「何故?」。やってみるととても
難しい事がわかります。例えば「何故自分はまちおこし
に取り組んでいるのだろう?」と、まずは一回目の「何
故?」を行ったとします。その後は答えと次の「何故?」
を繰り返し、だいたい3つ目の「何故?」の段階で、回
答に困り始めます。無理に答えを出すと、最初の問いに
対してスッキリする回答は絶対に出てきません。
 もしも5回の「何故?」にスッキリ答えられたとき、
5つ目の答えは、最初の問いに対する「核心」だったり
します。今まで気づかなかった「問題の本質」です。
 
 一度、まちおこしに携わるメンバーで集まって、この
『5回の「何故?」』なるものを是非試してみて欲しい
と思っています。多くのメンバーで試みれば、誰かが5
つ目の答え、問題の本質を見事に導き出してくれるかも
しれません。(小林 祐司)
●最近、寝る前にこの「何故?」にトライしてます。
 だいたい2つか3つめの「何故?」で、そのまま
 眠りに落ちる私って・・・。(- -)
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○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して
いる。モットーは「コンサルタントは、業績上げてナン
ボ!」。
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■ 地域再生行脚100 -No.100-
~ アートの力 ~  【 新潟 十日町 】
          
さて、いよいよ、行脚100もひとつの分岐点である
100回目に到達してしまいました。毎週1地域をモッ
トーに皆さまにまちおこしノウハウを提供してまいりま
したが、今回がひとつの最終回です。
 最終回で取り上げるのは、新潟県の十日町です。
十日町といえば、越後妻有トリエンナーレ、大地の芸術祭
で有名です。この大地の芸術祭は、人口8万人の町に38
万人の人々を呼び寄せたことはもちろん、メディアや芸術
界で高く評価されることで地域の誇りの再生という意味で
も高い意味を持っています。
では、この芸術祭がなぜ成功したのか?今日は、リーダー
的な存在であった北川フラムさんのお話を交えつつ、その
ポイントを3つご紹介します。
■ ポイント① 規模による地域の一体化
多くのアート、クラフトの町が目立つ中で、なぜ十日町だ
けが成功したのか?それは、十日町の施策が十分な規模に
よって地域と一体化し、他には無い独自固有の長所を持っ
た点にあります。
先ほどの38万人という数は、他の観光地、例えば年間1
000万人を誇る河口湖に比べれば小さいものです。しか
し、この大地の芸術祭は全地域に作品が散らばっており、
最も少なく作品を見たとしても少なくとも2日はかかりま
す。しかも、それらの作品のほとんどは、巨大であり、家
屋や山、といった地形をそのまま利用しています。
その2日、人はこの地域を車で、バスで、徒歩で、景色を
見ながら歩き続けるのです。すなわち、規模が大きく、地
域の景観を含めて、作品が作れている、言い換えるならば、
地域と一体化してしまった点で他にはない独自固有の長所
をもったといえます。
■ ポイント② ホンモノを呼び寄せる
しかし、ただ大きな作品を大きな地域に展開すればよいの
か?それは違います。
重要なことは、規模にたる質を整えること。
船井流に言うなれば、ホンモノをそろえることにあります。
大地の芸術祭の場合、フランスのルモンドに特集されてい
ます。また、中国ではNHKにあたるようなチャンネルで
特集を組まれてもいます。
この理由は決して、規模にあるのではなく、芸術のレベル
をかなり高いレベルに設定し、全世界からアーティストを
募ったという点にあります。
既に日本での政策は横並びになり、物まねでは通用しない
時代に突入しています。
これからは、いかに多くのホンモノをそろえることができ
るかということが最も重要な指標となります。
■ ポイント③ 外部を活用せよ
このように大成功を収めている大地の芸術祭。
既に3回目を迎えた 大地の芸術祭。しかし、しかし、そ
の道のりは決して平坦ではありません。当時6市町村で展
開されたこの芸術祭を説明したとき、賛成の議員は、、、
な、なんと”0”人だったといいます。
これは、発想の違いか、危機感の欠如だったのか、、、、
それは良く分からないですが、結局この難局の中で乗り切
れたのは、上記した、外部メディアを含めて、外からの大
きな、大きな応援があった点にあるといいます。
どのまちおこしでもそうですが、いかに外の人間をうまく
つかうかが、やはり3大ポイントのひとつのようです。
■ 地域に夢と誇りを!!!
さて、行脚は100回を迎えました。
我々のつたない言葉では伝え切れなかったことかもしれま
せんが、その思いは、
「地域に夢と誇りを取り戻す」
ことに他なりません。
地域の人にやる気がなければ、やる気を出させる方法を考
えればいい。一人で考えに煮詰まったら、だれかに相談す
ればいい。そのために、我々のような人間がいるのです。
これで、一度行脚シリーズは終わりです。しかし、地域の
活性化という途方も無い夢のためにがんばる皆様のそばに、
いつでも我々がいることを忘れないで下さい。
これからも夢のために、誇りのために、地域を超えて、力
をあわせていきましょう!!
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○執筆者紹介 杤尾 圭亮(とちお けいすけ)
 船井総研入社後、地域ブランド創造チームの創設する。
これまでに、多くの地域を行脚し、地域活性化の核をさが
し続け、多くの地域の活性化に携わっている。
現在は、特にPFIのアドバイザリー業務によって、地元
の、地元による、地元のための公共事業として、地域完結
型のPFIを提唱し、コンサルティング業務として進めて
いる。
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