第221号 まちの精神

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  第221号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-6212-2930 小林 祐司
       E-mail:info@machiokoshi.net
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        今週のコンテンツ
■ 今週のまちおこし─『 まちの精神 』
■ 地域再生行脚100 -No.70-
 ~眠る資源を自慢せよ~ 【加茂市かりんとう】
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 ■ まちの精神
 こんにちは、小林です。「精神」と書くと精神論でも
述べるのかと思われがちですが、少し違います。スタン
スやコンセプト、理念といってもいいでしょうか。
「総花的なものはダメ」、「大衆ではなく、より個人に
訴えるのが基本」。企業の社長とは、こういった会話を
します。それも極普通に。それだけ企業が生きつづけて
いくには、「うちにしかない何か」を「こういった方々
に販売していく」といったように、ターゲットやセグメ
ントを明確にし、マーケティングに基づいて行動してい
くことが重要になったと言えましょう。
 さて、このマーケティングを行うにあたり、もうひと
つ大事なことがあります。それがタイトルにもある「精
神」です。先週のメルマガで「氷山理論」について書き
ましたが、あらゆる製品やサービスなどの「目に見える
もの」は、その企業の理念やコンセプト「目に見えない
もの」によって作り出され、支えられています。つまり
マーケティングを実施するにも、企業理念や統一的な見
解がないと、誰にこのサービスを提供していきたいのか
といった重要な事があいまいになり、最後は「何となく」
で決定するようなことになってしまいます。お客さまを
絞り込めないことで、商品も絞り込めない、故にどんな
商品を開発したらいいかが決まらない。将来を考えると
非常に危うく、恐ろしいことだと気づきます。では、理
念やコンセプトといったものは、どうやって作られてい
くのでしょうか。
 答えは意外とシンプル。元々、多くのまちや企業には
憲章や理念が存在します。それを意識しつつ、「自分達
はどんなお客さまと共に歩んでいきたいか」と考え、決
めることです。無理に全てのお客さまに迎合する必要は
ありません。もうひとつ、共に歩みたいお客さまを幸せ
にするための「自らの価値」を明確にすること。この二
つを考え抜いていくと、その過程で理念やコンセプト、
もっといえば企業精神やまちおこし精神といったものが
明瞭になってきます。
 船井総研では、100年以上続く企業を「100年企業」と
呼びます。全企業のうち、1%以下とされる「100年企業」
は、運だけで1世紀以上続くことはあり得ません。そこ
には、伝統や精神に固執し、価値を高めるために仕組み
やサービスを変革していった軌跡が必ずあります。当然
企業に限った話ではなく、まちおこしが独自固有な点を
明確にして「自らの価値」として磨き上げ、さらに特定
のお客さまにアピールしていくことこそが、まちがまち
として生き残るための基本となってきました。この過程
を根っこから支える「精神」・「スピリッツ」、もっと
言えば「アイデンティティ」とも言えるもの。これこそ
が、「100年まちおこし」を可能とする核ではないか
と思うのです。(小林 祐司)
★この「精神」・「スピリッツ」の好事例は以前この
メルマガでご紹介した石見銀山生活文化研究所。結果
は300人のまちで売上10億円というから驚きです。(^^)
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○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワー
ドに業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコン
サルティングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走して
いる。モットーは「コンサルタントは、業績上げてナン
ボ!」
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■ 地域再生行脚100 -No.70-
   ~眠る資源を自慢せよ~ 【加茂市かりんとう】
 
「ここじゃ当たり前ですけど・・・」と、この仕事をして
いるとよくいわれます。こちらが「すごい!感激!面白
い!」と三拍子でいうときに、返し技で言われる言葉です。
「え、これ、すごいっすか!?
      普通に小さいときからありましたし・・・。」
そんなことがたくさんあります。田舎のモッタイナイ現象。
それは地域に眠る宝をどう掘り起こすかを忘れているので
はなく、地域が閉じてしまうことでその価値が確認できな
くなるという現象のことです。特に地域、地方は多い。
東京がすごいのは人口の多さではなく、閉じていないとい
う状態がすごさを生んでいるのです。
さて、私は地域活性化のなかで企業支援をする際、ある商
品を販売するにあたって、その商品のみならず、その地域
(市町村)を売るというのを仮説(ポリシー)としていま
す。すなわち、そこで、ほかにはない地域の自慢となるべ
きものを見出し、観光と連携したり、飲食と連携したりし
て、その市町村における「業界の脱業界発想」や、消費者
視点というのを喚起するようにしています。
「たなべのかりんとう(加茂市)」
「京家のSUICAシャーベット 八色のすいか(加茂市)」
先週ですが、新潟県加茂市に伺いました。公共の加茂美人
の湯という施設に足を運びました。小さなところですが、
なかなかにぎわっておりまして、売店では店員さんに「お
勧めは?」とたずねたところ、まず「かりんとう」を薦め
られました。その後、いろいろと加茂の商品を教えていた
だきましたが、そこで出会ったこの大きな「かんりん糖」。
普通のかりん糖とはぜんぜん違う大きさ。重厚感ある重み。
エンドウ豆のような大きな珍しい形。ひと目惚れして、買
ってみると、味もまた歯ごたえも他にはない感覚。甘すぎ
ず、お茶やコーヒー、ミルクにぴったり。しかも、10本で
320円ほどで安いのです。もちろん「てづくり」。
そして
スイカのじぇらーと。スイカの果物ではあまり甘味を感じ
ないのが一般的ですが、これを食べると口の中を濃厚な甘
味が漂います。しかし口当たりは非常にさっぱりで、夏の
風物詩としての地元のスイカの加工品としては以上に自慢
のできるジェラートでした。210円でありましたが、高い?
と言われば、全国どこでも、新潟加茂市のコンビニでもあ
るハーゲンダッツ(263円)と比較すれば産地も見えるし
こちらのほうがいいですよとお勧めすれば良いでしょう。
新潟県加茂市。新潟のお菓子といえば、亀田製菓の「柿の
種」しか知らぬでは恥ずかしいのですが、加茂市の「田辺
製菓」の「手作り かりんとう」と加茂市の「御菓子屋京
家、八色スイカのジェラート」お勧めです。地域はそれら
を巻き込んでビジネスをしていきたいですね。
ちなみに、東京、表参道ヒルズのすぐ裏にある「新潟館」
に「たなべのかりんとう」売っています。ご賞味ください。
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○執筆者紹介 古川 大輔(ふるかわ だいすけ)
経歴は農学部卒、同大学院卒で船井総研入社。昨年度か
ら大学院時代の専門を活かしながら、地域創造・活性化
チームを創設。現在「名もなき市町村のブランド化戦略」
に挑戦しており、常に「持続可能」と「利潤追求」の2
つのテーマを追求している。特に、林業・山村の活性化
と国内の材木需要の掘り起こしに全国を奔走している。
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