第174号 異常値づくりでまちおこし

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   第174号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-6212-2932 小林 祐司
       E-mail:info@machiokoshi.net
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          今週のコンテンツ
■今週のまちおこし──『 異常値づくりでまちおこし 』
■ 地域再生行脚100 -No.25
               ~吉野杉伐採ツアー~
■船井総研からのお知らせ
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■ 異常値づくりでまちおこし
 こんにちは、小林です。さて、8月に入りました。これまで
多くの観光入込み客数の季節変動を見ましたが、基本的にはど
こもゴールデンウィーク、紅葉シーズン、年始年末、8月に客
数のピークがやってきます。8月に年間最大の入込み数を記録
するところも多く、そういった地域はこの一ヶ月が年間入込み
客数、年間業績の増減を左右するとも言えます。
 こういった時期、船井総研では「異常値づくり法」という言
葉が飛び交います。「ピーク時の業績を最大にすることで、そ
の後の業績も上に引っ張られるように自動的に増加し、結果的
に年間業績が向上する」という現象を実践するために用いられ
る手法で、閑散期の底上げ対策よりも、とにかくピーク時の業
績アップにあらゆる経営資源を集中してもらうようにするため
です。客数や売上が少ない時期に業績改善を図るよりも効率的
に年間業績を上げることにつながります。
 何故「異常値づくり法」がその後の業績にも良い影響を及ぼ
すか。一般にピーク時は多くのお客さまにお越しいただき、満
足していただくために、様々なイベントや広告宣伝、販促活動
を実施するので新規客が増えやすく、元々お客さまの潜在需要
も高いために他の時期よりも効果的に新規客を増やすことがで
きます。増えた新規客は地元観光資源などの現地の魅力に満足
することでリピーターになるという構図から、より多くの新規
客を呼ぶことが、その後のリピーターの増加に強く影響するこ
とがわかります。平たく言えばこのような理由で、ピーク時を
迎えるお付き合い先には基本的に「異常値づくり法」取り入れ
てもらっています。
 さて、このご説明でもわかるように「異常値づくり」には、
お客さまの満足度を高めることと、その後リピーターになって
いただく仕掛けがとても重要になります。私などは最近、夏場
のイベントとして結構「ベタ」な手段をとっています。まちの
観光拠点を中心に「●×まつり」、「★△記念」と称して夏祭
り的なにぎわいを創り上げ、そこで「輪投げ大会」、「射的大
会」、「吹き矢大会」、「金魚すくい大会」など世代を問わず
に楽しめることを2~3日間くらい実施するのです。まちのコ
ンセプトと統一感を出すためにイラストや景品は地元色を取り
入れますが、これが結構お越しいただいた方に楽しんでもらえ
お子さまだけでなく、昔懐かしい夜店を思い出すのかご両親も
含めて利用率・満足度ともに高くなるのです。各大会の合計得
点が高い100名(100名以上でも可)ほどの方には、「今
年度のベスト100名」といった名誉と贈り物をプレゼントす
るとともにご住所とお名前を伺い、ピーク月間が終わったあと
に「またいらしてください」という主旨のDMを出すことでリ
ピーターにも繋がります。同時に「ご紹介促進キャンペーン」
の類の仕掛けを取り入れれば、リピーターと新規客を同時に増
やすことも可能となります。
 8月に突入する前の7月中旬あたりの話ですが、「8月はほ
うっておいても客数が多いので、むしろ9月の仕掛けに今のう
ちから時間を割きたい」という意見がご支援先でチラホラ出ま
した。そんな時は「9月の仕掛けをすること自体は間違ってま
せんが、8月の業績向上にあらゆる努力をしないと、9月以降
がガタッと落ち込みますよ」とお伝えしています。皆さんのま
ちでも、この時期は観光客が増えるはず。是非、「異常値づく
り」に挑戦し、その後の業績向上につなげてください。実際、
効果ありますよ(小林祐司)。
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○執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワードに
業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコンサルティ
ングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走している。現在は
「農」を通したまちおこしの研究も進めている。
 
★異常値づくり法は、船井総研の業績向上法の中でも、定番中
の定番。この一ヶ月こんなことばかりやっています(^^)v
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  ■ 地域再生行脚100 -No.25
               ~吉野杉伐採ツアー~
こんにちは、古川です。7月31日の日曜日、吉野杉伐
採ツアーに参加しました。先日、某大学で、林業につい
て講義をすることがありましたが、そのとき「林業とい
う業種を初めて知った!」という学生もいました。驚き
ですが、現実なのでしょう。山村の活性化は林業なしに
は語れません。林業を知ってもらう。まずは、教育、啓
蒙、現場体験が必要でしょう。
さて、国内の林業の話を簡単にしましょう。いま、木材
の自給率をご存知ですか?日本の国土の68%は森林で
すが、自給率はたったの18%で最近まで国内木材の生
産量は減少の一途を辿っていました。しかし、何とここ
最近国内の木材需要が増加しているのです。
その背景には、
1)中国へ輸出が始まった
2)伐採ツアーなどして消費者と山の距離が縮まって
  国内の木が欲しいという施主が増えた
3)高度乾燥技術など木材加工技術が国内で高まって
  「杉」の建材としての価値が高まった
4)国内材の価格が低下し、外国産と価格差が縮まった
などがあります。
さて、私は2)にある伐採ツアーに参加してきました。
場所は、吉野杉の産地で奈良県川上村。川上産吉野材販
売促進共同組合の主催でした。伐採現場まで山道を15
分ほど歩きましたが、そこで開けた世界は、下草がしっ
かりと生えていて、手入れの入った、きれいな山でした。
100~120年生の吉野杉が整然と立ち並んでいて、その荘
厳さは、筆舌に尽くしがたいものがありました。
組合員によって、林業の解説をしていただき、その後に
伐採作業の疑似体験をさせていただきました。本職の方
が後から実際に見せてくれました。綱が張られ、チェン
ソーが入り、木を倒しました。この、ゆっくりと倒れる
瞬間は、時が止まったように感じます。
ズ、ズ、ズ、ド、、ッシーン!!!!
地面を揺らがせて、天地に響く音は、体の芯に刺さり、
歴史を感じさせてくれます。他の木々と交わることなく
倒す技術というのは、まさに職人技なのでしょう。
伐採直後の木に触れることはめったにないことで、お客
様は、みな、真剣に切り口を見ていました。さらに、乾
燥させるために必要な皮むきも体験させて頂きました。
「セセリ」という道具を使って皮をむいてもらったので
すが、感触がよく、みな一生懸命むいていました。しか
し、服につくと消えないそうで、要注意です。
その後は、村の温泉「杉の湯」で汗を流して、「木材加
工センター」を見学してもらってツアー終了となりまし
た。林業の魅力を十二分に堪能しましたが、そんな吉野
杉の現場でも、山仕事に若い人がつかなくなり、過疎が
問題となっています。このときに理事長が話していたこ
とが印象的でした。
「山の原木価格は落ちる一方です。しかしながら、現在、
健康、安全、安心、地元の木を使うという動きがありま
す。山を管理し、木を売る。その100年以上丹念に育
てあげたこの木々の世界を、消費者に知ってもらいたい。
そして吉野の木が1本でも多く皆さんの家に使って頂け
ることを願っております。」と。
やはり、都市の人が「農村」「山村」と現場を知らずに
木材価値を下げているという現状があるのでしょう。一
度、現場に足を運び、その価値を伝える。理念に共鳴し
てもらう。山側の仕事、山村の活性化は、自分たちの仕
事を知ってもらう。そして、ワクワクとドキドキを与え
る。家作りに、この林業家が作った無垢の材を使いたい
と思うようになる。これからは、様々な地域でこういっ
た動きが増えていくことでしょう。(古川大輔)
◆川上さぷり
 ⇒ http://blog.livedoor.jp/yoshinosugi/
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○執筆者紹介 古川 大輔(ふるかわ だいすけ)
経歴は農学部卒、同大学院卒で船井総研入社。今年度から大学
院時代の専門を活かしながら、地域ブランド創造チームを創設。
現在「名もなき市町村のブランド化戦略」に挑戦しており、常
に「持続可能」と「利潤追求」の2つのテーマを追求している。
特に、林業・山村の活性化と、国内の材木需要の掘り起こしに
全国を奔走している。
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■ 船井総研からのお知らせ
   ◆◆大好評!「農園」取材先募集!◆◆
 ~ 関東圏の「農園」・「貸し農園」を運営されている方
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「うちの農園を自慢したい!、紹介したい!」という方がいらっ
しゃいましたら、下記までお気軽にご連絡ください。
 船井総研スタッフがご訪問させていただきます。もっと参加者
を増やしたい、事業性を高めたい、満足度を高めたい、などなど
自慢話・紹介話以外の話題も含めて、色々とお聞かせください。
・お問い合わせはお気軽に ⇒ TEL:03-6212-2930
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  まちおこし編集長(小林)までどうぞ。
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