第156号 お金を落とさせるテクニック

────── 読者数日本一のまちおこしメルマガ ──────
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   │週││刊││ま││ち││お││こ││し│
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   第156号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-5434-7656 小林 祐司
       E-mail:info@machiokoshi.net
──────────────────── 1,888部発行───
        <<<今週のコンテンツ>>>
■今週のまちおこし── お金を落とさせるテクニック
■通算150号達成記念!新連載「地域再生行脚100」
    -No.07 『熊本県小国町 ~スピード感~』
■船井総研からのお知らせ
─────────赤字削減のための簡易診断コンサルティング
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■ お金を落とさせるテクニック
 こんにちは、小林です。皆さんのまちにも特産品やお土産用
の商品があるでしょうが、「何故もっと売れないのだろう」と
思ったことはありませんか?味は良いし、見た目も悪くないの
に思うように売れないという場合はひょっとしたらチョッとし
たテクニックで当たり商品に化けることがあるかも知れません。
 観光客がおみやげを買う場合、基本的には「AIDMA(ア
イドマ)の法則」に従います。船井総研でも売上を伸ばしたり
するときなどに用いる法則ですが、AIDMAとは
A=Attention(気づき)⇔ 品物に気づいてもらう
I=Interest(興味)⇔ 興味をもってもらう
D=Desire(欲望)⇔ 買いたいと感じてもらう
M=Memory(記憶)⇔ 心に刻みつけてもらう
              (その場を離れても戻ってくる)
A=Action(行動)⇔ 実際に品物を買ってもらう
という、購買までの各段階の頭文字を取った名の法則で、要す
るにこの順番に沿ってお客さまは商品を手に取り、欲しいと感
じ、最後は購買という行動に出る、ということになります。で
あれば、ただお土産品を陳列棚に置いておくだけでは中々実際
に買ってもらう事には繋がらないことも想像がつくと思います。
 例えばあるお土産品があり、棚に商品名と価格札だけが示さ
れてるケースと、お客さまの目につきやすい位置(これはゴー
ルドラインと呼ばれます)で、スポットライトで周囲よりも一
段明るく照らしてあり、手づくりPOPに目立ったフォントと
色文字で商品名が書いてあり、美肌効果バツグン!血液をサラ
サラにする!などの情報が訴求してあるケースとでは、観光客
はどちらを買いたいと思うでしょう。また実際に買ってくれる
確率はどちらが高いでしょうか?
 当然後者が売れるわけですが、そんなことは当たり前、言わ
れなくともキチンとやっているとお思いの方、観光客にお金を
落としてもらう要素を本当に抑えているでしょうか。そのため
のテクニックはまだまだたくさんあるのです。
 ライトアップ、目立つフォント文字を用いたPOPの添付、
商品情報(うんちく)の記入、一番商品のゴールドラインへの
設置、商品のABC分析、アイテム数(基本的に奇数)、陳列
密度の調節(キチンと整理されているよりも山積み)、売れ筋
ベスト5の訴求、手前と奥の商品分類などなど、数えるとキリ
がありません。文字やPOPの色だって、寒色(白や青など)
は「冷静な判断」を促し、暖色(赤や黄、だいだい、ピンク)
は「興奮」、つまり「え~い、買ってしまおう!」という気持
ちを誘う重要な要素になります。歓楽街のネオン看板がどうし
てピンクや黄色のライトばかりなのかもこれで意味が分かると
思います。
 いろんなまちでお土産ショップや売り場を見ますが、観光客
の財布のヒモを緩ます仕掛けがまだまだ足りないと感じます。
皆さまのまちはどうでしょう。観光客から地元にお金が落ちる
仕掛けが商店街の各店舗などにたくさん施されていますか?ま
ちにある商店街、駅や観光スポットの売り場全てをこの考えで
見直してみると、間違いなくまち全体で特産品やお土産品の売
上は伸びます。まちの潤いも徐々に変わってくると思いますよ。
                       (小林祐司) 
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○今回の執筆者紹介 小林 祐司(こばやし ゆうじ)
 船井総研入社以来、地域活性化、社会貢献をキーワードに
業務活動を行う。自治体、民間企業を問わずにコンサルティ
ングを続け、寝る間も惜しんで全国を奔走。手がけた業務に
は「温泉でまちおこし」というものも多い。
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■ 地域再生行脚100 
      ~成功の秘訣、そして 今その地域は・・・
-行脚07『熊本県小国町 ~スピード感~』
 こんにちは、古川です。行脚の第7回は、黒川温泉(南小国
町)の隣町、熊本県小国町です。昨日の日経新聞で韓国におけ
る「一社一村運動」というのが取り上げられていましたが、そ
んな韓国や中国からも、地域づくりの視察として小国町にくる
ほど、地域づくりで有名な町です。
 小国町は、人口約9000人、阿蘇北外輪の山麓にある町で
あり、基幹産業は林業と農業と温泉(観光)などで、典型的な
「農村地域」です。地域づくりで有名な町で、バランとう施設
の中には、数々の地域づくり関係での表彰された証である「楯」
が飾ってありました。また、地元の小国杉を利用した巨大木造
建築物は有名で、小国ドーム、道の駅(遊ステーション)など
は、見るに圧巻であります。
さて、この小国町は、地域づくりは人づくりといわれるよう、
人的な魅力があるわけです。観光カリスマとして名高い町長の
宮崎さん、財団法人学びやの里の館長江藤さんら、リーダーの
情熱、人間性、行動力の凄みはさることながら、地域の住民の
熱、役場職員のパッションなど、とにかく、不思議な魅力がこ
の地域にはあります。なぜか。それは、代表的な
●ふたつの交流事業があります。
1)地域づくりインターン (主に学生)
  http://www.geocities.jp/intern_official/
2)九州ツーリズム大学  (主に社会人)
  http://www.t-jinzai.net/kyusyu/
地域づくりインターンについては、本メルマガの127、128号に
書いてありますが、この小国町を中心とした「地域づくりイン
ターンの会」は、もともとその国土交通省の地域づくりインタ
ーン事業のモデル地域であり、それを国が一時中断したときに、
OB学生などが、「こんないい体験事業を辞めるとは何事だ」と
みずからが組織を立ち上げ、独自のインターン事業を開設しま
した。私の高校時代の友人が携わっていました。これは、地域
づくり総務大臣表彰を受賞しました。また、「九州ツーリズム
大学」はオーライニッポン大賞を受賞していますが、1997年に
開設し、社会人をも対象にした、農村ツーリズム大学です。内
容は、農業体験、地域づくり関係の講師の講座が受られます。
今までに、1000名以上の人材を輩出しているそうです。
とにかく、そういったソフト事業、交流事業、をきっかけに、
学生や社会人がこの町の地域づくりに惚れてやってくるのです。
ここに来る学生や社会人と地元との絆は絶大なもので、「元気」
な若い人が、色々な新しいアイディアを町の人に与え、町の従
来の文化とリミックスして、新たな価値が生まれているようで
す。学生終了後に、東京で彼女を連れてIターンをされた方もい
ます。
●スピード感の創出
さて、私はこのたび、3月5、6日に九州ツーリズム大学卒業式
に聴講生として参加しました。こんにゃくづくり、「旅」につい
てなど様々に勉強ができましたが、最も大きな驚きはこれでした。
卒業式が終わった、その夜の交流会で、
「はい、これ、どうぞ~」
と数時間前の、卒業式の集合写真を、独自開設しているブログに
アップしたものをコピーして参加者に配布していたのです。この
スピード感はかなりビックリです。これは、学生、外の方などの
交流から生まれた結果でしょう。新しい人材を採りいれ、新しい
技術を取り入れ、そこに、町づくりの斬新さを創出する。地域づ
くりの成功の秘訣に、新たなものを採りいれて、スピード感を演
出するというのは、大切なことで、この小国町にて学べることで
しょう。法政大学の学生と小国町役場職員が「酒」を交わし、元
気に楽しんで笑いの渦があったあの場に、ここの地域づくりの源
を垣間見た気がしました。(古川 大輔)
 ブログ ⇒
 http://walk.blog.ocn.ne.jp/walk/2005/03/post_5.html 
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○執筆者紹介 古川 大輔(ふるかわ だいすけ)
農学修士。今年度から、大学院時代の専門を活かしながら、地域
ブランド創造チームを、杤尾と共に創設。現在、「名もなき市町
村のブランド化戦略」に挑戦しており、常に、「持続可能」と「
利潤追求」の2つのテーマを追求している。
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■ 船井総研からのお知らせ
 ◆赤字削減のための簡易診断コンサルティング
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 ●赤字削減の為、皆様の施設はどう取り組んでいますか?
 
  船井総研が数々の成功事例と照らし合わせ『赤字削減』
 を目的とした施設の簡易診断を実施いたします。
  診断では、可能な部分から業績を改善できるよう
 「効果実証済み」の成功事例をご紹介。施設として今後
 どういった考え方・行動が必要かをご提案いたします。
ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
・お問い合わせはお気軽に ⇒ TEL:03-5434-7656
  ⇒ e-mail:info@machiokoshi.net
  まちおこし編集長(小林)までどうぞ。
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